FC東京の松木、「移籍の可能性がある」ため選外 OA枠はゼロ~パリ五輪サッカー日本代表~
日本サッカー協会は3日、パリ五輪に出場するU-23日本代表18名とバックアップメンバー4名を発表した。GK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)、MF山本理仁、MF藤田譲瑠チマ(以上シントトロイデン)、FW荒木遼太郎(FC東京)、FW細谷真大(柏レイソル)らが選出された。MF松木玖生(FC東京)は移籍の可能性があり、招集できる確約がとれなかったため、選外となった。オーバーエイジ(OA)枠からの選出はゼロ。OAなしは08年北京五輪以来。日本の初戦はパラグアイ戦、日本時間7月24日26:00キックオフ。
日本はパラグアイ、マリ、イスラエルと同じグループD。マリとは今年の3月に親善試合をおこなっており、1対3で敗れている。パラグアイは南米予選を1位で勝ち上がってきた。日本にとって厳しいグループだ。
これまで、この世代の主力だった松木は選外となった。山本昌邦ナショナルチームダイレクターは「移籍の可能性があり、招集できる確約がとれなかった」と理由を説明した。
パリ五輪での目標について、U-23日本代表・大岩剛監督はこう答えた。
「しっかり準備をした中で、スタッフ選手全員で、決勝に進み、そして金メダルを獲って帰ってきたいと思います」
1年以上前からOAについては所属クラブと交渉を行なった。しかし、五輪は国際サッカー連盟(FIFA)が定めるインターナショナルマッチウィーク期間の対象外。したがって、五輪において、各国サッカー協会に選手の拘束権はない。それらの事情もあり、今回は北京五輪以来、全員が23歳以下の選手で構成されたメンバーだ。
「若い選手たちで将来はA代表に入る選手たち。五輪ではどんなことを感じ、経験してほしいか?」と記者から水を向けられると、大岩監督はきっぱりと返答した。
「我々は経験を積みにパリ五輪に出場するわけではありません。日本代表としてパリ五輪でメダルを獲る、金メダルを奪うという気持ちで大会に臨む。選手たちもそう自覚していると思います。真剣に戦うことの重要性、を私自身、認識しているつもり。しっかりと勝敗にこだわって大会を戦う」
1968年メキシコ五輪以来、56年ぶりにメダルを狙う若き日本代表。フランス代表(日本時間7月17日28:05キックオフ)とマイヨールで親善試合を行なう。五輪の初戦となるパラグアイ戦は同7月24日26:00キックオフ。以降、中2日でマリ戦(同27日28:00~)、イスラエル戦(同30日28:00~)と続く。上位2チームがトーナメント方式のノックアウトステージに進む。
(文/大木雄貴)
◆パリ五輪U-23日本代表◆
GK
1 小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)
12 野澤大志ブランドン(FC東京)
DF
4 関根大輝(柏レイソル)
2 半田陸(ガンバ大阪)
16 大畑歩夢(浦和レッズ)
15 高井幸大(川崎フロンターレ)
5 木村誠二(サガン鳥栖)
3 西尾隆矢(セレッソ大阪)
MF
8 藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)
7 山本理仁(シントトロイデン)
6 川﨑颯太(京都サンガF.C.)
14 三戸舜介(スパルタ・ロッテルダム)
13 荒木遼太郎(FC東京)
FW
17 平河悠(FC町田ゼルビア)
18 佐藤恵允(ブレーメン)
10 斉藤光毅(ロンメルSK)
9 藤尾翔太(FC町田ゼルビア)
11 細谷真大(柏レイソル)
◆バックアップメンバー
GK
22 佐々木雅士(柏レイソル)
DF
21 鈴木海音(ジュビロ磐田)
MF
20 山田楓喜(東京ヴェルディ)
19 佐野航大(NEC)