なでしこJ、GL突破決定! ~パリ五輪・サッカー女子~
パリ五輪サッカー女子は日本時間8月1日(大会8日目)、各地でグループリーグ第3節が行なわれ、日本女子代表(なでしこジャパン)はナイジェリア女子代表に3対1で勝利し、ノックアウトステージ進出が決まった。なでしこジャパンは前半22分にMF浜野まいか(チェルシー・ウィメン)、32分にFW田中美南(ユタ・ロイヤルズ)が得点したものの、42分にナイジェリアに1点を返された。しかし、前半アディショナルタイムにMF北川ひかる(INAC神戸レオネッサ)のFKでリードを広げた。このままのスコアで試合は終了。なでしこジャパンが2大会連続となるノックアウトステージ進出を決めた。
北川、復帰戦でビューティフルFK弾(ナント)
なでしこジャパン 3-1 ナイジェリア代表
【得点】
[日] 浜野まいか(22分)、田中美南(32分)、北川ひかる(45+5分)
[ナ] ジェニファー・エチェギニ(42分)
前半22分、MF長谷川唯(マンチェスター・Cウィメン)のスルーパスにFW植木理子(ウェストハム・ウィメン)が左サイドを抜け出す。十分にGKを引き付けて中央へ折り返し、これを浜野が右足で押し込み、なでしこが先制した。ストライカー気質の極めて強い植木がエゴを捨て、チームプレーに徹し、ラストパスを選択したからこそ生まれた、待望の先制点だった。
32分、右ウイングバック・守屋都弥(INAC神戸レオネッサ)のクロスにファーから走り込んだ植木が強烈なヘッド。これは惜しくもバーに嫌われるものの、田中がスライディングしながら、左足に当ててなでしこが貴重な追加点を奪った。
しかし、42分。自陣で無理に繋ごうとした結果、DF石川璃音(三菱重工浦和レッズレディース)に厳しいパスが送られる。これをナイジェリアに拾われ、MFジェニファー・エチェギニの元にボールが渡り、ペナルティーエリア手前で見事なワンツーからエチェギニに強烈な左ミドルをたたき込まれた。
1点差になり、ナイジェリアに勢いが出始め、苦しかった前半アディショナルタイム。この試合が復帰戦となった北川の左足がチームを救った。正面やや右サイドでのFK。左利きの北川のキックは美しい放物線を描き、4枚の壁を越え、GKの手から遠ざかりながら右隅に突き刺さった。
後半に入ると、池田太監督は俊足のMF清家貴子(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンWFC)、MF宮澤ひなた(マンチェスター・Uウィメン)らを投入し、田中、長谷川ら核となる選手を準々決勝に向けて温存した。
試合終了間際にはFW千葉玲海菜(フランクフルト・フラウエン)に決定機が訪れたが、シュートはわずか左に逸れた。このまま試合終了のホイッスルが鳴り、なでしこが3対1で勝利。2大会連続となるグループリーグ突破を決めた。
(文/大木雄貴)