男子90kg級・村尾三四郎、涙をのむ銀 〜パリ五輪・柔道〜

facebook icon twitter icon

 日本時間1日、パリ五輪大会8日目、柔道男子90kg級は村尾三四郎(JESグループ)が銀メダル。東京五輪金のラシャ・ベカウリ(ジョージア)が連覇を果たした。女子70kg級はバルバラ・マティッチ(クロアチア)が初優勝。新添左季(自衛隊体育学校)は7位だった。

 

“令和の三四郎”こと村尾は、初出場の五輪でその実力を遺憾なく発揮した。初戦(2回戦)は開始44秒、大外刈りで鮮やかな一本勝ち。続く準々決勝は一度、一本とコールされた技がビデオ判定に取り消しになった。それでも相手が指導3つで反則勝ちを収めた。準決勝は地元フランスのマキシムゲール・ヌガヤプハンボに対しても小外刈り、大内刈りを繰り出し、合わせ技一本でメダル(銀以上)を確定させた。

 

 決勝のベカウリは世界ランキング1位で、東京五輪に続く連覇を狙う最大のライバルだ。先に仕掛けたのは村尾。他に落としで技ありを奪った。しかし、すくい投げを食って技ありを取られ、ポイントで並ばれてしまった。残り30秒になろうかというところで、村尾は内股。相手に尻餅を付かせたが主審の手は挙がらない。技ありは付かなかった。

 

 すると、終了間際に小内刈りで畳に叩きつけられた。ビデオ判定の末、技あり――。合わせ技一本による敗戦で、金メダルに届かなかった。試合後のインタビューで村尾は「どんな状況になっても勝つ準備をしてきた。自信を持って戦ったんですけど……。自分が目指していた金メダルを獲れなくて、内容どうこうよりも負けが自分にとってはきつい。そこに悔しさが残ります」と涙ながらに語った。

 

(文/杉浦泰介)

 

■関連記事はこちら

https://www.ninomiyasports.com/archives/84718

facebook icon twitter icon
Back to TOP TOP