開心那、2大会連続で銀メダル! ~パリ五輪・スケートボード女子パーク~
パリ五輪スケートボード・女子パークの決勝が日本時間7日(大会14日目)、コンコルド広場で行なわれ、開心那が92・63点で銀メダルを獲得した。開は21年の東京大会の銀メダルに続き、2大会連続で表彰台に上がった。金メダルはオーストラリア代表のアリサ・トルー(93.18点)、銅メダルはイギリス代表のスカイ・ブラウン(92.31点)が獲得した。草木ひなのは8位(69.76点)、四十住さくらは惜しくも予選敗退となった。
スケートボードのパークはすり鉢状のコースを45秒間、自由に滑り技の難易度や構成を競う。3回のランのうち、もっとも高い得点で順位を競う。
開は1本目のランから代名詞「ノーズグラインド」や「ウォールライド」を成功させ、91.98点と叩き出した。全員が2本目のラン終了時点、開は暫定トップに立っていた。
3本目のランで順位が入れ替わった。オーストラリア代表のトルーは「540」(空中で横に1回転半)を連発するなど、93.18点を記録した。イギリス代表のブラウンは決勝のラストでこれまでとコース取りを変えるなど大勝負に出て、見事ノーミスで92.31をマーク。暫定2位につけた。
開の3本目のラン。軽やかに「ノーズグラインド」を決めるなど、得意とするグラインドの技で会場を魅了し続けた。フルメイクの結果、92.63点とトルーとブラウンの間に割って入った。得点が発表された直後には、メダリストたちは抱き合うなど互いの健闘をたたえ合った姿が、観る者を惹き付けた。
決勝に進出したもうひとりの日本代表・草木も会場を沸かせた。1本目=2.26点、2本目=17.86点。ラストのランでも攻めの姿勢を崩さなかった。「540」にさらにアレンジを加えた高難度にトライし、惜しくもボードに体を乗せきれなかった。ボードを拾い上げた16歳は、悔しさもにじませつつも笑顔だった。彼女の攻めのスタイルはコンコルド広場を大いに沸かせた。
予選と決勝を通じ、各ボーダーたちはスケートボードの美しき文化を芸術の街で体現してくれた。
(文/大木雄貴)