湯浅亜実が初代女王 ~パリ五輪・ブレイキン女子決勝
パリ五輪大会17日目、ブレイキン女子決勝が日本時間10日、コンコルド広場で行なわれ、日本代表の湯浅亜美(ダンサーネーム:AMI)が金メダルを獲得した。今大会唯一の新競技で日本人選手が表彰台の中央に立つ快挙を成し遂げた。AMIは決勝でリトアニア代表のドミニカ・バネビッチ(ダンサーネーム:NICKA)に3対0で勝利し、金メダルを胸に飾った。
ブレイキンはDJがかける音楽に合わせ、ステージ上で即興ダンスを披露する。技術、表現力、独自性を争う競技である。
昨年の世界選手権覇者の17歳・NICKAはパワームーブが得意の選手だ。パワームーブとは、頭、肩、背中、手などを使い、回転する動きのことだ。
対する25歳のAMIは19年、22年世界選手権を優勝した経歴を持つオールラウンドに活躍ができるダンサーだ。パリの地で決勝までの合計15ラウンド。AMIは同じような動きをなるべく避け、技の豊富さを魅せつけた。
軽快なフットワークから音楽に合わせ、動きを止める「フリーズ」や「フットワーク」を披露した。音楽との融合性で優劣をつける「ミュージカリティ」という項目で高得点を出し、AMIが金メダルの快挙達成となった。
(文/大木雄貴)