渡邊雄太、千葉ジェッツ入団会見 決め手は「どこのクラブよりも熱量を感じた」 ~B.LEAGUE~
27日、男子プロバスケットボールリーグ『B.LEAGUE』の千葉ジェッツふなばしが新ユニホームパートナー契約締結発表&渡邊雄太入団記者会見を行った。NBAで6シーズンプレーし、初のB.LEAGUE挑戦となる渡邉は、20クラブ以上からあったとされるオファーの中から千葉を選んだ決め手を「どこも魅力的なオファーでしたが、ジェッツはどこのクラブよりも熱量を感じた」と語った。
千葉の田村征也代表取締役社長は「20クラブ以上あったと言われるオファーの中から選んでくれてうれしく思う」と述べ、こう続けた。
「大きな変革を迎え、戦力アップ、人気向上に期待しています。チームにアメリカでの経験を伝えて欲しい。渡邊選手と共にB.LEAGUE、アジアを代表するクラブを目指したい」
千葉はドイツ代表を23年W杯優勝に導いたゴードン・ハーバート氏がHC契約を結びながら、契約破棄を申し入れられるというドタバタ劇(契約破棄後、ドイツのバイエルンと契約)があったが、新HCには元ラプターズACトレヴァー・グリーソン氏が就くこととなった。新HCに加え、渡邊以外にも琉球ゴールデンキングスの田代直希ら実力者を獲得した。また今季から新ホームアリーナとして使用するLaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ東京ベイ)は約1万人収容。クラブに対する期待感はいやが上にも高まっているだろう。
すべては縁か。渡邊は千葉のキャプテン富樫勇樹と友人関係にあり、「いつか一緒にプレーしたい」と話していたという。千葉の船橋アリーナにも観戦に訪れたことがある。新HC就任は千葉入りを決めた後だが、グリーソン氏とはトロント・ラプターズ時代にACと選手という間柄だった。
「大きなアリーナを使えて、たくさんのお客さんの前でプレーできることも理由のひとつです。個人的に仲の良いい勇樹がいて、彼とは『いつか同じチームでやりたいね』と話していました。ただアリーナや勇樹との約束が仮になくてもジェッツを選んでいただろうと思うくらい、ジェッツからは熱量を感じました」
日本に戻るにあたり、渡邊がチーム選びは「僕に対する熱量」を挙げていた。
「日本に帰ってくる理由となったのは大好きなバスケットをできない苦しい時間があったから。センシティブな問題なんで、話にくいというか、あまり話題にしたくないていうのが多分普通だと思う。ただこの千葉ジェッツに関しては、もうとにかくそこも全力でサポートしたい、僕がバスケットを十分楽しめる環境をつくりたいということを強調して言ってくれた」
香川・尽誠学園高校卒業後、日本を離れ、アメリカを主戦場としてきた。NBAでは長い手を生かした高い守備力と、スリーポイントシュートを武器にメンフィス・グリズリーズ、ラプターズ、ブルックリン・ネッツ、フェニックス・サンズでプレーしてきた。初のB.LEAGUEでどんなプレーを見せてくれるのか。千葉の今季開幕は10月5日、宇都宮ブレックスと、ららアリーナ東京ベイで対戦する。
(文・写真/杉浦泰介)