5月23日から、日本通運、ホンダに次ぐ第3代表を争う都市対抗第1次予選埼玉大会が始まりました。
 第3代表になると、6月中旬の南関東予選に駒を進めることができます。
 わがチームの初戦は三郷。先発山本の好投で6対1で快勝し、続く熊谷戦も6対3で勝利し、事実上の本戦1位を決める試合に駒を進めることができました。

 本戦決勝の相手はウェルネスでした。初回から点が取れそうで取れない状況がお互いに続きます。ひとつのミスが命取りとなるような息詰まる投手戦の中、6回裏、2アウトから3番新井のショートゴロが内野安打になります。連日の雨でグラウンドがぬかるんでいたことで、ショートが手間取り、内野安打になったのです。
 2アウト1塁で打席には4番の安藤コーチです。1打席目、見事なヒットを放っていたことから、期待がかかります。
 1ボールからの2球目、左バッターの安藤コーチが振りぬいた打球はライト方向に高く上がりました。
 「(スタンドに)いった?」
 スタンドインかどうか不安になってきた頃、ベンチから全員が身を乗り出して見ていた打球はライトスタンドへ落ちました。
 ベンチはなかなか点が入らない鬱憤を晴らすかのようなお祭り騒ぎになりました。「バンザーイ!」と子供のようにはしゃぐ大友監督代行を皮切りに安藤コーチが選手と次々にハイタッチをします。
 「何年ぶりのホームランですか?」
 大友監督代行の質問の答えは「8年ぶり(笑)」。
 6回裏にやっと2点を先制しました。

 7回表、4回に左ひざへデッドボールを受けた増井が出場不可能となり、内野の控えがいなかったため、サードの新井がセカンド、サードには内野経験のない外野の田口が入りました。
 一番狙われたくないサードに先頭バッターの打球が早速襲いかかります。なんとか捕球しますが、そのあとの送球が外れ、いきなりノーアウト2塁になります。そのエラーを皮切りに2点を取られ、パスボールで3点目が入り、逆転されてしまいます。得点直後に得点し返されるいやな展開を断ち切りたかったのですが、断ち切ることができませんでした。9回も2アウト1、2塁と粘ったものの、あと1本が出ず、3対2で負けてしまいました。

 6月2日に行われた敗者復活戦では、1塁塁審の確実なアウト宣言を主審がセーフとするなどペースが乱される中で、大塚監督の2本のヒットなどで7回に9対8と追いあげますが、10対9と逆転され、今年の都市対抗予選は幕を閉じました。

 都市対抗が終われば照準はクラブ選手権ただひとつです。ウェルネス戦まで10戦9勝1敗だったこと、点差がついても追いつける力と気持ちの強さがあることを糧に、残りの18日間を大切に過ごしていけたらと思います。

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広瀬明佳
福島県郡山市出身。母がソフトボール、兄が野球をやっていたことから中学・高校時代ソフトボール部に所属。大学時代軟式野球サークル。前職での仕事をきっかけに初めて硬式野球の道へ。現在、埼玉県内の硬式野球クラブチームに所属。チームの紅一点として奮闘中!

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