井上尚弥、追求したのは「筋肉量とスピード」 ~4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ前日計量~

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 プロボクシング・ダブル世界戦の公式計量が2日、横浜市内のホテルで行なわれた。世界スーパーバンタム級4団体統一王座の防衛戦に臨む王者・井上尚弥(大橋)はリミットの55.3キロで、挑戦者の元IBF同級王者テレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド)は55.1キロで、ともに一度で計量をパスした。4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチは明日(3日)、有明アリーナで行なわれる。

 

 計量後、井上が囲み取材に応じた。以下、主な一問一答。

 

――:コンディション、仕上がりは?

井上:仕上がりは、ばっちりです。

 

――:練習はいつまで?

井上:昨日まで。練習っていう練習ではないですけど。本格的なのは、会見の前の日(金曜日)までですね。

 

――:スーパーバンタムは4戦目。この階級の体になってきたと言っていたが、体も変わってきましたか?

井上:そうですね。仕上げ方もうまくいった。今回4回目で、かなりうまく来ていると思います。

 

――:どういうところで実感しますか。

井上:自分の感覚ですけど。筋肉量や筋肉の作り方だったり、プラスしてスピードも落とさずというところを意識しました。

 

――:肉体を見ると、これだけ絞っているのに大きくなっている。細かい筋肉がすごくついたように見えた。

井上:スーパーバンタムから数年後、フェザー級を見据えるのであれば、まだまだやらないといけないことはあると思う。そこに向き合っていかないと成長はないと思うので、今までやってきたことをそのままやるのではなく、何か新しいことを取り入れながら、手探りでも進めていかないと、現状維持で止まってしまう。そうならないためにも何かを変えるべきだと思う。そういった点を自分の中で考えながらやっている。

 

――:更に進化した井上尚弥を見せられる?

井上:技術的にはそんなにすぐには変わるものではないですが、少しずつ積み重ねた減量方法や体のつくり方っていうものが、いずれフィジカル強化として表れてくると思う。それは今回の試合に限らず、今後も1つ1つ試合をしていく上で少しずつ蓄積されてかたちになればいいなと、思います。

 

――:大きいと言われていたドヘニーの体は今日、どうでした?

井上:だいぶ水を抜いたなっていう感じですね。だからこそ、10キロくらい戻るようなあのリカバリーがあると思う。ただ、自分を相手に10キロも戻したら、ボクシングはできないよっていうのを見せたい。この階級制度のあるボクシングは体重があれば良いだけではないと自分は思っているので。そういうところも含めて、明日はボクシングを見せていきたいなと思います。

 

(文/大木雄貴)

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