プロ野球のカウントコールは今季からストライクよりもボールが先になる。
 つまり「ワンストライクツーボール」は「ツーボールワンストライク」となる。

 日本のプロ野球ファンには違和感があるかもしれないが、国際大会では、これが普通。もちろんメジャーリーグでもボールを先にコールする。
 プロ野球が「国際基準」を採用するのは大賛成だが、しばらくの間は混乱するかもしれない。なぜならばほとんどの球場のスコアボードは上からストライク、ボール、アウトの順番になっているからだ。
 カウントコールの順番が変更になった以上、スコアボードの改修も急ぐ必要がある。

 ではアマチュア野球はどうか。高校野球は97年からボールを先にコールしているが、大学野球や社会人野球は昨季までストライクを先にコールしていた。
 プロ側の変更にアマ側も今季から同調する動きをみせている。

 統一といえば、来年からプロ野球は公認球がひとつになる方向だ。今季は12球団で4社のボールが使用される。
 どこの社のボールが採用されるか現時点では不明だが、これもどうせならアマチュアも含めて統一した方がいい。同じ硬式野球であることに変わりはないのだから。
「国際基準」という観点から見れば、日本で使っているボールと米国で使っているボールが違っているというのもおかしい。

 メジャーリーグでもプレーした小宮山悟(元千葉ロッテ)はこう語っていた。
「メジャーの方が大きい。僕は親指を(地球にたとえるなら)ボールの赤道部分にあてがう習慣があって、日本のボールなら握った瞬間に“ここがボールの中心だ”というのが大体わかる。ところがメジャーのボールは大きいから握るたびに親指の位置がズレてしまう」
 両国のコミッショナー間で議論して早めに詰めてもらいたい問題である。

<この原稿は2010年2月15日号『週刊大衆』に掲載されたものです>

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