第109回 監督続投の理由は「他にいない」?
「韓国はボールを奪ったらすぐにシュートに結び付ける動きをするが、日本はボールを取ったらビルドアップする傾向がある」(香港代表キム・バンゴン監督)
これほど日本と韓国の違いを的確に言い当てた言葉は他にあるまい。

だが逆に言えば、この言葉には日本代表再建のヒントが詰まっている。これまでとは反対のことをやればいいのだ。そのためには監督交代も視野に入れるべきだ。
サッカー東アジア選手権、日本は中国、韓国に次いで3位に終わった。「東アジアで3位の国が南アW杯でベスト4を狙うのはおこがましい」との批判が渦巻いている。
とりわけひどかったのが1対3と惨敗した韓国戦。イーブンボールの競り合いにはことごとく敗れ、せっかくボールを奪ってもそこからのアイディアが皆無。一言で言えば、単調で淡白。明日の見えない戦いぶりだった。
W杯開幕まで、残り4カ月。サッカーの強国なら、間違いなく監督解任論が浮上し、少なくない国が実行に移すだろう。
さて、この重大な局面で日本サッカー協会はどんな手を打つか。周知のように協会が下した決定は続投。指揮官を代えないリスクよりも代えるリスクの方が高いと判断したようだ。
協会の公式サイトにはこうある。<いくら名将と言われる監督でも、その監督のコンセプトややり方がチームに根付くのに一定の時間を要しますから、いずれにしろ、非常にリスクを伴うのです>。ここでの「名将」は外国人監督を指す。指摘のとおりだが、それが岡田武史監督続投の理由というのであれば、あまりにも寂しい。「他にいないから、とりあえず現状のままで」と言っているに等しい。
「ゆでガエル」の話を思い出す。カエルに熱湯をかけると飛び上がって逃げるが、常温の水に入れ、徐々に熱すると飛びはねることもなく、そのままお陀仏になるという。4カ月後、日本代表が「ゆでガエル」にならないことを祈る。
<この原稿は2010年3月6日号『週刊ダイヤモンド』に掲載されたものです>
これほど日本と韓国の違いを的確に言い当てた言葉は他にあるまい。

だが逆に言えば、この言葉には日本代表再建のヒントが詰まっている。これまでとは反対のことをやればいいのだ。そのためには監督交代も視野に入れるべきだ。
サッカー東アジア選手権、日本は中国、韓国に次いで3位に終わった。「東アジアで3位の国が南アW杯でベスト4を狙うのはおこがましい」との批判が渦巻いている。
とりわけひどかったのが1対3と惨敗した韓国戦。イーブンボールの競り合いにはことごとく敗れ、せっかくボールを奪ってもそこからのアイディアが皆無。一言で言えば、単調で淡白。明日の見えない戦いぶりだった。
W杯開幕まで、残り4カ月。サッカーの強国なら、間違いなく監督解任論が浮上し、少なくない国が実行に移すだろう。
さて、この重大な局面で日本サッカー協会はどんな手を打つか。周知のように協会が下した決定は続投。指揮官を代えないリスクよりも代えるリスクの方が高いと判断したようだ。
協会の公式サイトにはこうある。<いくら名将と言われる監督でも、その監督のコンセプトややり方がチームに根付くのに一定の時間を要しますから、いずれにしろ、非常にリスクを伴うのです>。ここでの「名将」は外国人監督を指す。指摘のとおりだが、それが岡田武史監督続投の理由というのであれば、あまりにも寂しい。「他にいないから、とりあえず現状のままで」と言っているに等しい。
「ゆでガエル」の話を思い出す。カエルに熱湯をかけると飛び上がって逃げるが、常温の水に入れ、徐々に熱すると飛びはねることもなく、そのままお陀仏になるという。4カ月後、日本代表が「ゆでガエル」にならないことを祈る。
<この原稿は2010年3月6日号『週刊ダイヤモンド』に掲載されたものです>