第116回 本命ブラジル率いるドゥンガの統率力
南アフリカW杯の優勝候補の筆頭といえば闘将ドゥンガ率いるブラジルだ。

ドゥンガがキャプテンとして優勝を果たしたのが94年のアメリカW杯。24年ぶりの世界制覇だったにも関わらず監督のカルロス・アルベルト・パレイラの手腕を称賛する声は少数だった。
「攻撃より守備を重視した布陣は芸術の香りのするブラジルサッカーの魅力を損なわしめる」
もし今回、ブラジルが2大会ぶりに王座を奪取したとしても、16年前と同じような批判を受けるのではないか。
ブラジルでは守備重視のドゥンガの戦術を快く思わない意見が多数を占めている。
「ブラジルの楽しいサッカーは死んでしまった」との声もあるくらいだ。
ドゥンガも大変だな。
ドゥンガがJリーグのジュビロ磐田でプレーしたのは95年から98年にかけて。チームメイトだった名波浩との衝突は今でも語り草だ。
名波は語った。
「ジュビロがセレッソに9対1で勝ったゲーム。その時点では2対0だったかな。相手のコーナーキックがあって、僕のマークではなかった選手がヘディングシュートを放った。
するとドゥンガが僕がマークを外したと勘違いして、ガーッと走り寄ってきて僕の胸ぐらを掴んだ。“オマエは代表選手だろ。だったらちゃんと規律を守れ”と」
名波も指摘していたように実はこれ、ドゥンガの勘違いだった。試合後すぐ、名波に謝罪にやってきたという。
「それでも僕は腹の虫が収まらなかったので、ウォークマンをボリューム最大にして聞こえないフリをしていましたけど(笑)」
和解するまでに時間のかかった名波だが「優勝国は?」と問うと間髪入れずに「ブラジル」と答えた。それだけドゥンガのリーダーシップを高く評価しているのだ。
もしドゥンガが監督としてワールドカップを手にすれば、Jリーグでプレーした選手初の快挙ということになる。
<この原稿は2010年6月28日号『週刊大衆』に掲載されたものです>

ドゥンガがキャプテンとして優勝を果たしたのが94年のアメリカW杯。24年ぶりの世界制覇だったにも関わらず監督のカルロス・アルベルト・パレイラの手腕を称賛する声は少数だった。
「攻撃より守備を重視した布陣は芸術の香りのするブラジルサッカーの魅力を損なわしめる」
もし今回、ブラジルが2大会ぶりに王座を奪取したとしても、16年前と同じような批判を受けるのではないか。
ブラジルでは守備重視のドゥンガの戦術を快く思わない意見が多数を占めている。
「ブラジルの楽しいサッカーは死んでしまった」との声もあるくらいだ。
ドゥンガも大変だな。
ドゥンガがJリーグのジュビロ磐田でプレーしたのは95年から98年にかけて。チームメイトだった名波浩との衝突は今でも語り草だ。
名波は語った。
「ジュビロがセレッソに9対1で勝ったゲーム。その時点では2対0だったかな。相手のコーナーキックがあって、僕のマークではなかった選手がヘディングシュートを放った。
するとドゥンガが僕がマークを外したと勘違いして、ガーッと走り寄ってきて僕の胸ぐらを掴んだ。“オマエは代表選手だろ。だったらちゃんと規律を守れ”と」
名波も指摘していたように実はこれ、ドゥンガの勘違いだった。試合後すぐ、名波に謝罪にやってきたという。
「それでも僕は腹の虫が収まらなかったので、ウォークマンをボリューム最大にして聞こえないフリをしていましたけど(笑)」
和解するまでに時間のかかった名波だが「優勝国は?」と問うと間髪入れずに「ブラジル」と答えた。それだけドゥンガのリーダーシップを高く評価しているのだ。
もしドゥンガが監督としてワールドカップを手にすれば、Jリーグでプレーした選手初の快挙ということになる。
<この原稿は2010年6月28日号『週刊大衆』に掲載されたものです>