森保J、敵地で大きな白星 ~26年北中米W杯アジア最終予選~
サッカー2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第3節、日本代表(FIFAランキング16位)対サウジアラビア代表(同56位)の一戦が11日(日本時間)、サウジアラビア・ジッダで行なわれ、日本が2対0で勝利した。試合は前半14分にMF鎌田大地(クリスタルパレス)の得点で日本が先制。後半に入ると、途中出場したFW小川航基(NEC)が右CKからヘディングで合わせてリードを広げた。
左CB町田、攻守に効く(ジッダ)
サウジアラビア代表 0-2 日本代表
【得点】
[日] 鎌田大地(14分)、小川航基(81分)
サウジアラビアとのアウェーゲームは日本にとっては鬼門といっていい。06年アジアカップ予選、18年ロシアW杯アジア最終予選、22年カタールW杯同予選でいずれも0対1で苦杯をなめさせられている場所だ。
嫌なデータが脳裏をよぎったものの、日本代表選手たちのしたたかな戦いのおかげで杞憂に終わった。
前半14分だった。右ウイングバックのMF堂安律(アウクスブルク)がペナルティーエリア左サイドにクロスを送る。これを左ウイングバックのMF三笘薫(ブライトン)がダイレクトで折り返す。ボランチの位置から上がってきたMF守田英正(スポルティング)が頭で合わせ、最後は2シャドーの一角に入った鎌田が左足で押し込んだ。相手DFの目線を左右に振って得点を奪う理想的なかたちだった。
42分、サウジアラビアが左サイドからつなぎ、右サイドに開くDFサウード・アブドゥルハミドへ。この12番が右足を振り抜くと、強烈なシュートがゴールの枠を捉えた。しかし、これをGK鈴木彩艶(パルマ)が力強く右手一本で枠外に弾き飛ばした。
後半に入ると森保一監督は、もう1人のシャドー・南野拓実(モナコ)に代え、MF伊東純也(ランス)を投入。伊東を右ウイングバックに、堂安を一列上げた。
17分、DF町田浩樹(サンジロワーズ)がピンチを未然に防いだ。日本の左CKからカウンターを受けてしまう。サウジアラビアが全体的にスピードアップを図ろうとした矢先、センターサークル付近で町田が体を張って相手の攻撃を止めた。町田にはイエローカードが提示されたのは痛かったが、冷静な判断だったといえよう。
この1分後、さらに森保監督が動いた。先制点を決めた鎌田をベンチに下げ、FW前田大然(セルティック)をピッチに。前田が左ウイングバックに配置し、三笘が2列目に上げた。
20分、サウジアラビアのロベルト・マンチーニ監督は4-3-3から3-1-4-2に変更した。しかし、これは日本の3-4-2-1にしっかりとはまり、日本にとってはかえってやりやすい展開となった。
31分、日本はワントップのFW上田綺世(フェイエノールト)に代え、小川を投入。対するサウジアラビアは、3バックから再び4バックに戻した。
36分、日本が右CKのチャンスを得た。キッカーの伊東のボールに、町田がニアに走り相手をひきつけて、ファーから入ってきた小川が頭で合わせて、大きな追加点を奪った。
以降、サウジアラビアは焦ったようにロングボールを多用してきた。日本は3センターバックが粘り強く跳ね返し続け、敵地で大きな勝ち点3を得た。最終予選3連勝を飾った。次節、日本は15日、ホームでオーストラリア代表と埼玉スタジアムで対戦する。
(文/大木雄貴)