第8回「サイ ペイイン、初日から首位譲らず完全優勝」 ~明治安田レディスオープンゴルフトーナメント~
「ひとに健康を、まちに元気を。」をコンセプトに、社会貢献活動を展開している明治安田生命保険相互会社(以下、明治安田)とのタイアップ企画です。
JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)ステップ・アップ・ツアー2024シーズン第19戦「明治安田レディスオープンゴルフトーナメント」(賞金総額2000万円、優勝賞金360万円)が10月31日から11月2日にかけて大阪府茨木市・茨木国際ゴルフ倶楽部(6236ヤード/パー72)で開催されました。同トーナメントは昨年に続き、2回目の開催となりました。大会は通算13アンダーを記録したサイ ペイイン選手が優勝を果たしました。2位は通算11アンダーの岡山絵里選手、明治安田所属の小倉彩愛選手は通算2アンダーの31位タイ(セカンドカット)でした。
地元小中学生に体験企画を
大会特別協賛の明治安田は、地元の茨木市立春日丘小学校5年生94名と茨木市立北陵中学校2年生118名を招待しました。「Hello,Golf!社会科見学プログラム」と銘打ち、ツアー観戦、ボランティア体験、スナッグゴルフ体験、ギャラリープラザ見学など、さまざまな体験企画を提供しました。
試合に戻りましょう。サイ選手は初日8バーディー、ノーボギー。2日目は7バーディー、3ボギー、トータル12アンダーで首位を走り続け、最終日を迎えました。サイ選手を追う岡山選手は初日、2日目と2位をキープし、9アンダー。この日は朝から生憎の雨に見舞われ、この後も荒天が予想されたため、上位30位(31位以下はセカンドカット)までの選手によるインコーススタート、9ホールの戦いとなりました。
ハーフで勝負が決定するため、1位・サイ選手には慎重さが、一方、2位・岡山選手にはスタートから攻めの姿勢が求められました。10番(パー5、472ヤード)、サイ選手はパー、岡山選手はバーディーを決め、ふたりの差は2打差になりました。
逃げるサイ選手、追う岡山選手。後で振り返ると、2ホール目の11番(パー4、303ヤード)が、両者の明暗を大きく分けたように思います。サイ選手は1打目をラフに入れ、2打目もグリーンに嫌われ、ラフへとボールはこぼれ落ちました。一方、岡山選手は順調に2オンに成功しました。
「来年こそ」とサイ選手
ここでサイ選手は、我慢しながらなんとかパーをセーブ。1打目、2打目と苦しんだことを考えれば御の字でしょう。
3打目、岡山選手がバーディーパットを沈めれば、サイ選手に1打差と迫ります。緊張が張り詰める中パターを振ると、惜しくもボールはカップ右に切れました。結局、岡山選手はこのホール、パーで終わりました。
12番から17番までサイ選手、岡山選手ともに1バーディー、1ボギー。18番でサイ選手はFOR WINのバーディーを冷静に沈め、2022年の「明治安田生命レディス」(レギュラーツアー)で、初優勝して以来のタイトルを獲得しました。優勝争いを演じた岡山選手も最後はバーディーで締め、単独2位となりました。
初日からトップを譲らず、“完全優勝”を果たしたサイ選手は、試合後、こう語りました。
「ゴルフは終わらないとわからない。自分がスコアを崩したらすぐに後ろから追いかけてきます。自分がボギーを打たないように、自分ができることを冷静にやり抜きました。来年こそレギュラーツアーの明治安田さんの試合に出たいです。またお願いします」
下部のステップ・アップ・ツアーの「明治安田レディスオープン」を制したサイ選手。レギュラーツアーの「明治安田レディス」出場を目指します。
(文/大木雄貴、写真提供/明治安田生命保険相互会社)