武尊vs.ロッタン、3・23さいたまで実現へ ~ONE~

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 アジア最大級の格闘技団体「ONE Championship」が16日、都内で会見を行い、3月23日にさいたまスーパーアリーナで開催する日本大会『ONE 172: TAKERU vs. RODTANG』の開催を発表した。フライ級キックボクシングルール(3分×5ラウンド)で武尊(team VASILEUS)とロッタン・ジットムアンノン(タイ)が対戦。またフライ級総合格闘技世界タイトルマッチ(5分×5ラウンド)で王者アドリアーノ・モラエス(ブラジル)vs.同級2位の若松佑弥(TRIBE TOKYO M.M.A)のカードも発表した。

 

(写真:今年1月の日本大会で2人の対戦は予定されていたが、ロッタンの負傷により実現しなかった ©ONE Championship)

 

「いよいよ時が来たと感じています」(ロッタン)
「引き寄せられる運命だった」(武尊)
 今年1月に実現するはずだった直接対決はロッタンの負傷によって一度は流れた。互いに腰に巻くベルトはない。懸けるのは己の誇りか。それぞれの言葉に2人が対戦することの必然性が滲み出ている。

 

 特に武尊は、この試合へ懸ける想いが強いように映る。それはONEに参戦した理由のひとつがロッタンとの対戦があったからだ。「同じ階級じゃなかったとしても、世界でこれだけ噛み合うファイターはいない。そういうのもあって、ずっと戦いたい選手だった」。だからこそ武尊は「この試合の次のことは一切考えていない。出し切るつもりで挑む。世界最高の殴り合い、壊し合いをやろうと思っている」と目をギラつかせる。

 

 これにロッタンも呼応する。
「私も世界最強の2人が戦うことで殴り合いになると思う。2人が持っているものを出し合うことで、最高の試合、激しい打ち合いになることは間違いない。皆さんが1年以上前に見たかったものをお見せできると思っている」

 ここまで2試合連続で計量に失敗しているが「待ち焦がれていた試合、必ず仕上げます」と誓った。武尊にとってロッタンが特別な存在であるように、ロッタンにとっての武尊も「最強の選手。私にとってスーパースターであり、強い心を持った選手だと思っている」と言う。その上で「その選手を倒すことが(自分に)求められていること」と勝ちを譲るつもりは毛頭ない。

 

 改めてロッタンについて武尊は、こう分析する。
「本当に強い選手ですし、殴り合いだったり、激しい部分をフィーチャーされていますけど、すごく技術があり、ムエタイの技術も高い。最近の試合でも本当細かいテクニックやいなす能力であったり、いろんなものを兼ね備えてる選手。ただ殴り合いが強い選手とは思っていない。だからこそ戦い甲斐がある」

 武尊が目指すのは、あくまで「世界最強」だ。そのためには「この階級で最強のファイターだと思う」相手を避けては通れない。
「ロッタン選手を倒して世界最強を証明したいと思います」

 

 武尊は会見で次のような言葉を口に出した。

「命を懸けた試合をしたい」「格闘家としての集大成」「最後のつもりで全て出し切る」

 33歳のファイターは、ただならぬ覚悟を胸に「格闘技の聖地」とも呼ばれるさいたまスーパーアリーナのリングに上がる。

 

(文/杉浦泰介)

 

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