やり投げの北口榛花、笑顔満点で大賞を受賞 ~日本プロスポーツ大賞~

facebook icon twitter icon

 第54回内閣総理大臣杯日本プロスポーツ大賞授与式典が29日、都内で行なわれた。同大賞は、陸上女子やり投げで昨夏のパリ五輪金メダリストの北口榛花が受賞した。その他、パリパラリンピック車いすテニス男子シングルスで史上最年少金メダリストの小田凱人が殊勲賞・NHK賞を受賞。特別賞はセ・リーグ3位からクライマックスシリーズを勝ち抜き、日本シリーズまでも制した横浜DeNAベイスターズらが受賞。球団を代表し、三浦大輔監督が登壇した。新人賞には、大相撲で活躍する大の里らが選ばれた。

 

公益財団法人日本プロスポーツ協会 提供

 

 日本プロスポーツ大賞の選考基準は以下の通りだ。

<スポーツ報道をする東京運動記者クラブ加盟のテレビ、ラジオ19社及び新聞、通信社35社のスポーツ記者の責任者で構成される選考委員の投票に基づき、選考委員代表者立会いのもと選考後、理事会の承認を得て決定する>(日本プロスポーツ協会公式サイト)

 

 大賞を受賞した北口はステージ上で喜びと、9月に行なわれる世界陸上への抱負を述べた。

「パリ五輪ではたくさんの日本人選手が活躍する中、自分がこの大賞を受賞できて大変光栄です。私はまだまだやり投げを続けていきますし、やり投げを極めなくてはいけない立場にいます。誰も進んで来なかった道を切り開いて行きたいと思います。

 今年は東京で世界陸上があります。金メダルの感動を、みなさんと一緒に分かち合えるように今シーズンも頑張ります」

 

 降壇した後に開かれた囲み会見で北口は、報道陣の笑いを誘った。

「(勝利の)鐘を鳴らしているところや、カステラを食べているところばかりフューチャーされてしまったので……。私がやり投げの選手だということを、皆さん、忘れないでほしいなと思っています(笑)」

 

 北口は今冬から、トレーニングの一環としてスキーやクロスカントリーに挑戦している。

「普通に走るという動作ではなく、滑ったり、板に乗ったりという動きが出てくる。今まで自分がやってこなかった動きです。新しい刺激を体に入れるなど、いろいろチャレンジしています。

 あとは柔道やバドミントンも、その道の一流の選手に教えていただく機会もありました。自分は元々、バドミントンをやっていたが、一流の人に聞くと全然違いました。自分の固定概念に縛られるのではなく、人に聞くということがとても大切なんだ、と改めて実感しています」

 

 他競技からの刺激を受け、「今年は少しでも70mに近付けるように頑張りたい」と北口。世界陸上での金メダル獲得に向け、着々と調整を進めている。

 

(文/大木雄貴、写真提供/公益財団法人日本プロスポーツ協会)

facebook icon twitter icon
Back to TOP TOP