来季は16チーム2ブロック制 LDH、M&A総研が参画 〜D.LEAGUE〜

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 日本発プロダンスリーグの 「第一生命D.LEAGUE 25-26」プレスカンファレンスが25日、ホテル雅叙園東京で行われ、25-26シーズンの新規参画チームを発表した。芸能事務所のLDH JAPANとM&A仲介事業会社のM&A総研ホールディングス。これで来季は計16チームで争う。リーグ戦のフォーマットが変更となり、2ブロック制で行う。またメイン会場がこれまでのガーデンシアター東京から、この秋開業予定の「TOYOTA ARENA TOKYO」へと移る。
 
 
 来季のレギュレーション、新たな参画チームが発表された。平野岳史CEOは「多くの参入希望チームがございました。いろいろな角度から検討した結果、今回の2チームを迎え入れることを決定しました。今後はチーム数を増やし、次の展開、海外進出を含め検討しています」と話した。神田勘太朗COOはシーズン中の発表となった理由をこう説明した。
「毎年、リーグ開幕直前に新体制を発表していますが、今回はこの時期に発表となりました。リーグの盛り上がりが毎年、毎月のように上がってきている中、ここからさらにブーストをかけていきたいという狙いがありました」
 
 今季は14チーム総当たり方式を採用している。毎ROUND7試合行い、CYPHER ROUNDを含め14ROUNDの合計勝ち点でレギュラーシーズンウィナーとチャンピオンシップ(CS)出場チームを決めている。それが来季は16チームによる2ブロック編成となる。サッカーJリーグのように1部・2部とディビジョン分けをするのではなく、プロ野球のセントラル・リーグ、パシフィック・リーグの分け方に近いだろう。レギュラーシーズンは7ROUND+CYPHER ROUND。細かいレギュレーションは後日発表されるというが、各ブロックの上位チームがCSで対戦する形式となることが予想でされる。
 
 新チーム加入による“化学変化”を神田COOに聞いた。
「既存の14チームがさらに盛り上がることは、事前にディレクターの方々とお話した時にも感じました。またチーム数が増えれば、その分巻き込める人数が増えることを期待しています」
 
 新たなレギュレーションについては「2ブロックにすることにより各チーム戦略、戦術が必要となってくる。相性がありますし、どのチームがどのブロックに入るかによって戦い方が変わってくる」と所感を述べ、こう続けた。
「今後は移籍も激しくなってくるでしょうし、ディレクターの戦略がすごく重要になってきます。皆様を含めたダンスを見る側の意見も相当数必要になってきます。チームの批評や、“この戦略良かったよね”というスポーツ視点でも見られれるようになっていくのかなと思っています」
 
 リーグに新たな風を吹かせるのがM&A総研HDとLDHだ。M&A総研HDの佐上峻作代表取締役社長は「開幕まで時間がない中、正直焦ってるところもありますが、チームをつくる上で最高のチームに仕上げ、やるからにはNO.1のチームにしたい」と抱負を述べた。参画理由を2つ挙げ、「D.LEAGUEを観させていただき、若い力の圧倒的な熱狂を感じ、応援したいと思いました。平野CEO・神田COOとお話しし、D.LEAGUEの高いビジョンに共感させていただいた」と語った。
 
 LDHの代表取締役会長兼社長CEO兼CCOのEXILE HIROはリーグ立ち上げ当初から約3年間、チーフクリエイティブアドバイザーを務めていた。
「ここ数年、いちファンとして外から見た時、Dリーガーのパフォーマンスの素晴らしさ、リーグの可能性を感じました。もっと世の中に浸透すべき、たくさんの人たちにD.LEAGUEが伝わるべきだと思っていました。そこで行き着いた答えが『自分たちがスター軍団をつくって参画すること』。底上げというとおこがましいんですが、世の中に浸透させると、覚悟を決めてLDHでチームを持つことを決めました」
 
 LDHはディレクターとチーム名もこの日に発表。ディレクターにはLDHのクリエイティブオフィサーを務めるEXILE NAOTOが就いた。チーム名は「LDH SCREAM」。SCREAMとはNAOTOがEXILEや三代目J SOUL BROTHERSで活動する前に所属していたチーム名だ。
 
「NAOTOがアンダーグラウンド、ストリートシーンをやっていた時のチーム名にしたのは、NAOTOの想いが若い世代に繋がっていくという意味がある。ダンスを盛り上げたい気持ちやダンス界へのリスペクトを込めて、ダンサー時代にNAOTOが命を懸けてつくったチーム名を使うのが一番いいんじゃないかと思った」とHIRO。これを受け、 NAOTOは「僕が20歳ぐらいの時のチームなので、まさかこの名前が20年の時を超えてもう一度使ってもらえるとは思っていなかった。ワクワクとドキドキ。LDHはチーム名を受け継いでいく文化があるので、僕がやっていたチームが復活してみなさんに知ってもらえるというのはLDHらしい。自分の中では腑に落ちた」と話した。
 
 自身をD.LEAGUEのファンだというNAOTOは「大好きなD.LEAGUEに参加できる喜びと責任感とプレッシャーでごちゃまぜな気持ち」と胸中を表現した。

「でも光栄なこと。ハイレベルなダンサーたちに挑めるような面子を集めて、このD.LEAGUEをしっかり盛り上げたい」

 

 そのNAOTOに気になるチーム、ダンサーを問うと「身内贔屓になってしまうかもしれませんが」と前置きした上で、LDH所属のダンス&ボーカルグループのTHE JET BOY BANGERZ(TJBB)の名を挙げた。現在TJBBのメンバー10人中7人がDリーガー。アーティスト活動と並行しながらD.LEAGUEでも存在感を見せている。

「彼らはアーティスト活動のとんでもないスケジュールをこなしながらダンスショーを仕上げている。ダンスのショーをつくり上げる大変さとアーティスト活動の大変さ、そのどちらも僕は知っているので、ちょっと信じられないと、この間のラウンドを観て思いました。その(ハードなスケジュール)中であれを仕上げるのは尊敬の気持ちが生まれています」

 そのTJBBのメンバーたちとは直接対決する可能性がある。“兄貴分”としては負けられない戦いとなりそうだ。

 
 LDH SCREAMのメンバーはオーディションで決める。会見終了時刻から募集はスタートした。またHIROは現LDH所属のメンバーもSPダンサーとして起用する可能性を示唆している。新チームはリーグに更なる熱狂を生み出すつもりだ。
 
■LDH SCREAMオーディション
◇エントリー期間 2月25日(火)15時~3月25日(火)23時59分
◇主な募集要項
・2025年4月1日時点で満15歳以上の男性
・Dリーガーとして年間契約が可能な方
・契約期間中に都内近郊に居住可能な方
 
 
(文・写真/杉浦泰介)
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