りくりゅう、フリーでも自己ベスト更新 ~世界フィギュアスケート国別対抗戦2025第3日目~

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 フィギュアスケートの国別対抗戦2025・第3日目が19日、東京体育館で行なわれた。ペア日本代表の“りくりゅう”こと三浦璃来/木原龍一組(木下グループ)は、昨日のSPに続き、フリーでも自己ベストを更新する145.06を記録した。この結果、ペア・フリーでも首位に立ち、日本に12ポイントをもたらせた。日本は92ポイントの2位で、首位・アメリカを11点差で追う。

 

「怪我をしないこと」を目標にしつつ、SP、フリーともに結果を出した。世界王者の貫禄を見せた。

 

 3連続ジャンプの3回転トウループが回転不足となり、3回転サルコウが2回転になるミスは生じたものの、自己ベストを更新できた。演技構成点は全組唯一、3項目全て9点台(Composition=9.18 Presentation=9.04 Skating Skills=9.21)だった。

 

 これらを踏まえ、三浦は「スロージャンプの着地をきちんと片足で着地できたことが大きかった」と語った。五輪について水を向けられると木原は「もう少し改善できる点もあります。フリーの方は自分たちの一番いい形、アイディアがあるので。来シーズンは自分たちの得意な形で挑んでいきたい」と語った。

 

 具体的な言及は避けたが、“アイディア”について木原が、さらに続けた。

「自分たちのどのオーダーが気持ちよくやれるのか、確率がいいのかと考えた時に、自分たちの頭の中でわかっているオーダーがある。2年間かけていろいろ挑戦してきて、自分たちで答えは出たので来年は、それかなと思います」

 

 今日のフリーで「早い段階で腰に来た」と木原。演技が終わると、氷の上で四つん這いになった。全力を尽くした三浦はふらふらとよろけた後、ふたりは抱き合い健闘をたたえ合った。

 

 最後は三浦に手を引かれながら木原はリンクを後にした。「かおちゃんに、大型犬の散歩みたいだった」と三浦がキスクラでの会話を明かし、報道陣の笑いを誘った。

 

 2026年の2月に控える五輪に向け、つかの間の休養の後、世界一のペアが、2年かけて探し求めたオーダーに磨きをかける。

 

(文/大木雄貴)

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