Legit、SWEEP勝ちでレギュラーシーズン3連覇! CS最後の1枠は8ROCKS ~D.LEAGUE~
日本発のプロダンスリーグ「第一生命D.LEAGUE 24-25 REGULAR SEASON ROUND.14」が22日、東京ガーデンシアターで行われた。首位のCyberAgent Legit(サイバーエージェント レジット)は同13位のBenefit one MONOLIZ(ベネフィット・ワン モノリス)にSWEEP勝利。3季連続の「REGULAR SEASON WINNER」となった。チャンピオンシップ(CS)最後の1枠は、KOSÉ 8ROCKS(コーセー エイトロックス)が6位をキープし、2季連続4度目の出場権を獲得した。1位のLegitと2位のKADOKAWA DREMS(カドカワ ドリームズ)は準決勝からのシード権を獲得。MVDはSWEEP勝利に貢献したLegitのenaが輝いた。
最終ラウンドまでもつれたレギュラーシーズンの優勝争いは、2連覇中のLegitがSWEEPで制した。チャンピオンシップポイント(CSP)1点差でLegitを追っていた2位のDREAMSが3位のValuence INFINITIES(バリュエンス インフィニティーズ)に5対1で勝利。7th Matchに登場したLegitは勝てば優勝、引き分け以下ならDREAMSに抜かれるという状況だった。
先攻はMONOLIZ。ショーテーマは「I AM ME」。SPダンサーに元リーダーのKenを起用し、ピンヒールを履いたシックな衣装で舞った。黒いコートを脱ぎ捨て、真っ赤な衣装でエネルギッシュなパフォーマンス。エースパフォーマンスを任されたHikari Oricciのソロパートも柔軟性を生かしつつ、力強さがあった。
この日のショーケースのディレクションを担当したenaは「勝たなければいけないというプレッシャーはめちゃめちゃあった。でも楽しんで踊れました」と振り返る。「最初のシンクロスタート。ロッキンという手の動きで揃えるのが難しかったんですが、メンバーに無理を言って踊ってもらいました」と、冒頭からロッキンのシンクロパフォーマンスを持ってきた。ステージ前方で横一列となり、息の合った踊りを見せた。テーマは「Keep shining」。輝き続けるとは、頂点への想いも重ねてか。
8人が白いハットを被り、煌びやかな衣装で踊った。シンクロパフォーマンス以外のところでも高いシンクロ率を誇るLegit。それぞれがハットを投げ捨てるシーンも息はピッタリだった。結果は全項目で支持されるSWEEP勝ち。enaはステージ上でのインタビューで言葉を詰まらせた。
「メンバーのみんな、ホンマにありがとう。サポートのみんなも……。最後の最後に作品のディレクションを頼まれ、すごくプレッシャーだったんですけど、みんなに支えられて最高のショーができたと思います。LegitがCS絶対に獲ります。みなさん、それまでサポートよろしくお願いいたします。今日もありがとうございました!」
リーダーのTAKUMIも「Legitのメンバー全員で勝ち取ったもの」と3連覇を喜んだ。「僕らは3年間、素晴らしい戦績を残しながら、CSで負けてしまうと最後の最後で悔しい結果になってしまう。今年こそ絶対に優勝したいと思います!」と力強く宣言。ディレクターのFISHBOYは「みんなと約束をしています。“いろいろな景色を見に行こう”と言って、活動してきました。逆に僕がいろいろな景色を見させてもらっている。このメンバーに感謝したい」と述べ、こう続けた。
「さきほどから綺麗な景色を見せてもらっていますが、もっと綺麗な景色が見たいです!」
今季は9人体制から5人の新メンバーが加わり、14人体制となった。その効果をenaは「しんどいことを分担することができ、新しい武器が手に入れた感じがします。昨季とは違ったLegitをお届けできていると思います」と語った。D.LEAGUEがスタートして5季目。いまだREGULAR SEASON WINNERがCSを制覇したことはない。未開の扉をこじ開けようとするLegitのCS初戦は4位INFINITIESと5位dip BATLLES(ディップ バトルズ)の勝者とのセミファイナルだ。
CS出場、最後の1枠を勝ち取ったのは8ROCKSだ。2nd Matchで7位のMedical Concierge I'moon(メディカル・コンシェルジュ アイムーン)が引き分けたため、出番前にCS出場を決めた。ブレイキンのパリオリンピック男子4位入賞のShigekixを今季3度目の起用。テクノに合わせて8人が踊る新しいかたちで魅せた。個々のスキルはもちろんのこと、この日のショーケースは照明を巧みに使ったギミックで観客を沸かせた。5対1で SEGA SAMMY LUX(セガサミー ルクス)を下した。
CSはトライアルマッチからの登場となり、3位に浮上したSEPTENI RAPTURES(セプテーニラプチャーズ)と戦う。「昨年はセミファイナルで負けた。今年は必ず王座を奪還する。その一歩目が今回だった」とリーダーのYOUTEE。まさに“CS級”と呼べるような作品で弾みを付けた。3季ぶりの王者へ。YOUTEEは「3連覇を止められるのは8ROCKSしかいない」と言い切った。
6月19日、東京ガーデンシアターにて6チームが覇を競う。試合後の囲み取材は各チームの代表者が出席。2位通過のDREAMSはCS3連覇がかかる。今季加入のKELOは「必ず3連覇できるよう精進してまいります」と意気込んだ。
3位のRAPUTURESは、来季からオーナー企業が代わるための「SEPTENI RAPTURES」として臨む最後のCSだ。YUYAが「2度目のCSにはなるんですが、1度目のCSとはメンバーもディレクターも違う。今回は僕自身、すごく新鮮な気持ちで行ける。SEPTENIという名前で闘うのは今季で最後。その看板に恥じぬ作品をお届けできたらと思います」と、チームの“ラストダンス”を全うするという。
4位の INFINITIES は2季連続2度目のCSだ。SEIYAは「昨季はトライアルマッチで負けてしまった。準備していた作品を踊れなかったことが結果よりも悔しかった」と振り返る。今季は「最後まで自分たちが気持ちよく踊ることを目標にしていきたい」と話した。BATTLESは3季ぶり2度目のCS。ディレクター兼任2季目のKENSEIは昨季最下位からの巻き返しを誓う。「しっかりやることをやって人生を変えたいと思います」
(文/杉浦泰介、写真/©D.LEAGUE24-25)