なでしこ、ブラジルに連敗 ~強化試合~
サッカー女子日本代表(なでしこジャパン FIFAランキング5位)は3日(現地時間2日)、アウェーで同ブラジル代表(同8位)と親善試合を行ない、1対2で敗れた。なでしこジャパンの監督であるニルス・ニールセン監督は、1対3で敗れた5月30日(日本時間31日)の第1戦から先発を6名入れ替えて臨んだものの、ブラジルに連敗した。
前半の2度の決定機いかせず(サンパウロ)
なでしこジャパン 1-2 女子ブラジル代表
【得点】
[な] 清家貴子(46分)
[ブ] オウンゴール(54分)、ジョンソン(79分)
第2戦でスタメン出場した選手に決定機が訪れた。28分、MF松窪真心(ノースカロライナ・カレッジ)がFW田中美南(ユタ・ロイヤルズ)のフリックから抜け出してGKと1対1に。左足で右隅を狙ったシュートは惜しくもポストに嫌われた。その1分後、今度はMF籾木結花(レスター・Cウィメン)のスルーパスからDFラインの裏を取ったFW清家貴子(ブライトン・ウィメン)が右サイドからニアを狙ったがGKロレナのファインセーブに阻まれた。
なでしこジャパンは、これらの決定機をいかせず、スコアレスで試合を折り返した。
後半開始1分、FW藤野あおば(マンチェスター・Cウィメン)が、松窪とのワンツーで左サイドを突破し、右足のアウトサイドでグラウンダーのクロスを供給。これを右サイドから走り込んだ清家が押し込み、なでしこジャパンが先制した。
しかし、サンパウロで行なわれたこの一戦。アウェーの雰囲気に飲まれたこともあり、なでしこは徐々に押し込まれた。
後半9分、相手の左CKの場面。GKの山下杏也加(マンチェスター・Cウィメン)がクロスに飛び出したが、ボールに触れず。山下の裏にいたDF石川璃音(三菱重工浦和レッズレディース)の右ひざにボールが当たり、オウンゴールを喫した。
13分、ハーフウェーライン左サイドから藤野が単独突破。一気にゴール前までボールを運び、エリア内右サイドの清家にラストパス。ニアサイドを狙った清家のシュートは無情にもポストを叩いた。清家はシュートブロックに入った相手DFと交錯し、このまま負傷交代となった。代わりにFW植木理子(ウェストハム・ウィメン)が右ウイングに入った。
34分、なでしこのコーナーキックのチャンス。しかし、相手に拾われるとFWケロリンに独走を許し、あっという間になでしこのゴール前に。ラストパスを受けとったFWジョンソンは山下の鼻先をかわすように右足でループシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。なでしこジャパンは、第1戦に比べれば善戦したが、先制点をいかせずブラジルに敗れた。
(文/大木雄貴)