白鵬退職で動き出すSUMO国際大会構想

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 大相撲で歴代最多となる45回の幕内最高優勝を誇る元横綱・白鵬の宮城野部屋親方が6月9日、都内のホテルで退職会見を開く。昨年2月、親方は弟子である北青鵬の暴行問題で2階級降格処分を受けた。部屋の封鎖にともない、4月には弟子とともに伊勢ヶ濱部屋に転籍していたが、1年経っても処分は解けず“飼い殺し“のような状態が続いていた。

 

(写真:2023年1月28日、白鵬の断髪式で鋏を入れる二宮清純編集長 ©日刊スポーツ/アフロ)

 親方はこの3月11日、40歳になった。日本にも「不惑」という言葉があるが、モンゴルでは「40歳は特別大きな意味を持つ」と常々語っていた。これまでの40年とこれからの40年。親方の頭の中には「大相撲という素晴らしい文化を世界に広めたい」「少子化で相撲人口が減る中、底辺を拡大したい」という思いがずっとあった。

 

 その具体像が2010年に創設した「白鵬杯」の拡大構想である。この構想には、すでにいくつかの企業が関心を示している。今月14日には都内のホテルにて「白鵬翔 40歳を契機とした未来を応援する会」が開催される。門出のスピーチが注目される。

 

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(文/二宮清純)

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