ロサンゼルス・ドジャースの黒田博樹は9日、敵地でのアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦に今季2度目の先発登板を果たした。黒田は1点リードの6回、2死満塁から逆転タイムリーを浴びて降板。5回3分の2を投げて9安打4失点の内容でメジャー初黒星を喫した。試合はダイヤモンドバックスが4−3で接戦を制した。
 メジャー初登板は7回3安打1失点、無四球。見事な白星でデビューを飾った黒田は、この日も序盤から好投をみせる。初回を難なく三者凡退にしとめると、3回までダイヤモンドバックス打線を1安打に封じた。

 ところが、ドジャース1点リードで迎えた4回、1つのプレーで流れが変わる。無死一塁の場面でファーストゴロを一塁手が悪送球(記録は野選)。次打者にデッドボールを与えて、無死満塁とピンチが拡大してしまう。迎えた5番マーク・レイノルズを内野ゴロに打ち取ったものの、3塁走者が生還して同点。さらに続くジャスティン・アップトンにタイムリーを打たれて、試合をひっくり返された。

 しかし、ドジャースも日本人ルーキーをすぐさま援護。直後に同点に追いつき、5回は5番ジェームス・ローニーが勝ち越しソロを放った。3−2。ドジャースは再逆転に成功した。

 前年度、地区優勝を果たしたダイヤモンドバックスも粘りをみせる。6回、1死から7番オギー・オヘダがバントヒットで出塁して揺さぶりをかけると、その後も安打、四球で塁がすべて埋まる。黒田は2死までこぎつけたものの、2番エリク・バーンズに初球を狙い打たれ、打球はレフトへ。2者が生還し、再び逆転を許した。

 黒田は2度のリードを守れず、ここで降板。終盤のドジャースの反撃が無得点に終わったため、敗戦投手となった。

【薮田.vs松井秀は四球、野茂はまたも出番なし】

 同日行われたカンザスシティ・ロイヤルズとニューヨーク・ヤンキースの試合では、ロイヤルズ・薮田安彦とヤンキース・松井秀喜の日本人対決が実現した。4−0とリードして迎えた最終回、薮田がロイヤルズの2番手として登板。1死1塁の場面で、打席に松井を迎えた。

 2−1と追い込んでからボールが続き、フルカウントから投じた6球目も低めに外れてボール。初対決は四球に終わった。1死1、2塁とピンチを広げた薮田は、直後に交代を告げられた。

 試合は後を継いだ投手が後続を断ち、ロイヤルズが勝利した。ロイヤルズの野茂英雄は、この日も登板がなかった。