井上尚弥、判定の末に勝利 ~ボクシング世界戦~

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 ボクシングの世界4団体(WBC、WBA、IBF、WBO)スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦の井上尚弥(大橋)対ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)戦が14日、名古屋・IGアリーナで行なわれた。試合は現4団体統一王者の井上がWBA同級暫定王者のアフマダリエフに対し、判定勝ち(3-0)を収めた。 この勝利により井上は、男子史上最多記録を更新する5度目の4団体王座同時防衛を達成した。また、ジョー・ルイスとフロイド・メイウェザー(ともに米国)に並び、歴代1位の世界戦26連勝となった。

 

 

 

 アフマダリエフは2015年世界選手権バンタム級銀メダル、2016年リオ五輪同級銅メダルを獲得、さらにはWBA・IBFスーパーバンタム級元統一王者といった経歴を持つ。モンスターの異名をとる井上は「過去最強、本当に強敵」「泥臭くても、判定で競ってでも勝てばいい」と戦前から警戒した。

 

 試合開始前、アフマダリエフ陣営のブローブ着用、ウオーミングアップが遅れるというアクシデントがあった。

 

 1ラウンド、井上はサウスポーである挑戦者の距離感をはかるために時間を使った。4団体統一王者は左のジャブ、下がりながらの左フックで様子を見た。一方のアフマダリエフは第1~3ラウンドは静観した。

 

 4ラウンド、井上の右ストレートが相手の顔面を捉える。アフマダリエフはカウンターを試みたが、チャンピオンにダメージを与えるには至らなかった。6ラウンド、井上は左のボディを2発、アフマダリエフに見舞った。挑戦者は一瞬、ひるんだように見えたが、井上は畳みかけることはなかった。

 

 8ラウンド以降、井上はアフマダリエフのパンチを見切っていた。アフマダリエフが必死に繰り出すパンチが、虚しく空を切るシーンが散見された。9ラウンド、井上の右アッパー、左ボディが挑戦者を襲った。クリティカルヒットしたものの、立ち続ける挑戦者の姿を見た井上は、リング上で笑顔を見せた。

 

 10ラウンド以降、スタミナ面でも余裕を見せた井上。軽快なフットワーク、切れ味鋭いパンチを披露し続けた。相手を懐に飛び込ませることなく12ラウンドが終了。3-0の判定は誰もが納得の結果だった。

 

 リング上でインタビュー対応をしていた井上。会場を後にする中谷潤人(M.Tボクシング)の姿を見つけると「中谷くーん!」と呼び止め、「あとお互い1勝、頑張って。来年やりましょう!」と爽やかに声をかけるなど、余裕を見せた。

 

(文/大木雄貴、写真/©Lemino/SECOND CARRER/NAOKI FUKUDA)

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