第13回「未来創造の一歩は“知ること”」~Jスマイルフットボールツアー~
「ひとに健康を、まちに元気を。」をコンセプトに、社会貢献活動を展開している明治安田生命保険相互会社(以下、明治安田)とのタイアップ企画です。
鹿島OB「うっちー」参加
第31回「Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアー for a Sustainable Future supported by 明治安田」(以下、Jスマイルフットボールツアー)が10月5日、カシマサッカースタジアムに隣接する卜伝の郷運動公園 多目的球技場(茨城県鹿嶋市内)で行われました。報道陣には、高学年の部(4年生から6年生の約60名)が公開されました。

第31回を数えたJスマイルフットボールツアーは、メインコーチ・小野伸二さんに加えて、鹿島アントラーズOBの内田篤人さんがゲストコーチとして参加しました。司会者がサプライズとして内田さんをグラウンドに呼び込むと、会場から「えっ! うっちー!?」と驚きと喜びの声があがりました。アントラーズのユニホームを着た子どもたちや、アントラーズのグッズを身に付けた保護者が多かったため、内田さんの登場で開会式は大いに盛り上がりました。

サッカー教室の前には、「サステナトーク」が行なわれました。サステナトークとは、二者択一のクイズ形式で猛暑、大雨、台風などの異常気象をもたらす気候変動について、子どもたちが学ぶ企画です。ここから、Jリーグ執行役員・辻井隆行さん(サステナビリティ領域担当)が進行のサポートに加わりました。内田さんは子どもたちと同じ解答席に座りました。

周知のように明治安田はJリーグと協力し、2023年から地球温暖化対策の一環として「明治安田×Jリーグの森~未来をつむぐ森~」と銘打ち、森林整備に力を入れています。(未来をつむぐ森プロジェクトの詳細はこちらから)
西暦2100年の札幌と那覇
話を小野さんたちのサステナトークに戻しましょう。
第1問目は、「今から75年後の西暦2100年、札幌と那覇の夏はどちらが暑いか?」という問題。小野さんは「75年後って、みんなは何歳?」と子どもたちに水を向けると、小学4年生が「85歳」と返答。元日本代表・天才MFは「まだ二桁なのっ(笑)!?」と驚いていました。
札幌に手を挙げた人数と那覇のそれは半々。小野さんが、75年後の札幌の気温を「40.5度」と発表。次に、那覇の正解「38.5度」を読み上げると保護者席からも「へぇ」と声が上がりました。「地球温暖化は、地面が広範囲な地域ほど進みやすい」という理由を聞いて、那覇と解答した子どもはもちろん、札幌に手を挙げた小学生たちも目を丸くしていました。
第2問目は、「間伐された明るい森と木が密集した暗い森、地球温暖化の進行を緩やかにしてくれるのはどちらか」という問題。小学生のひとりが「日陰だけでもダメだと思う」と発言すると辻井さんは「鋭い!」と返し、こう解説しました。
「地球温暖化を防ぐためには、植物に二酸化炭素を吸って酸素をつくってもらわないといけません。これを光合成と言うのですが、光合成には光が必要なんです」
地球温暖化について学んだあとは、お待ちかねのサッカー教室が開かれました。ドリブルや、リフティングのコツについて主に小野さんが解説しました。その後は、小野&内田さん率いるコーチチーム対小学生チームによるミニゲームが行なわれました。

「明治安田はチームメイト」
小学生たちは小野さんと内田さんのプレーに目を輝かせていました。小野さんは持ち前の“エンジェルタッチ”を披露。内田さんはアントラーズとブンデスリーガ・シャルケ04で身に付けたスライディングを繰り出しました。青空の下、子どもたちは笑顔を見せつつ、時折真剣な表情で元日本代表としのぎを削りました。
高学年の部終了後、小野さんはこう語りました。
「きょうのイベントが、子どもたちにとって何かヒントになったり、気付きがあれば嬉しい。サッカーのことだけではなく、サステナトークで触れたように、子どもたちに地球で何が起こっているのか、まずは知ってもらうことが重要です。そして、少しでも行動してほしい。一人ひとりの小さな力が、より良い未来を創っていくと思います。今後もこの活動を継続していきたいです」
筆者が、内田さんに「地域を大事にする明治安田とサステナブルに関する取り組みができる意義をどう感じていますか?」と質問すると、こんな答えが返ってきました。
「明治安田さんには、Jリーグもずっとお世話になっています。単純なパートナー企業ではなく、1つ1つの問題や課題に対して一緒に寄り添って取り組んでくれるサッカーファミリーやチームメイトみたいな感覚です。全国各地で、これだけの環境を用意してくれて、安全に子どもたちと活動ができるのは、とてもありがたいです」

(文・写真/大木雄貴)



