LDH SCREAM、新たな歴史刻む若武者たちの“叫び” ~D.LEAGUE~

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 10月25日にTOYOTA ARENA TOKYO(トヨタアリーナ東京)で開幕する日本発プロダンスリーグ「第一生命 D.LEAGUE 25-26 SEASON」は、今季からLDH SCREAM(エルディーエイチ スクリーム)とM&A SOUKEN QUANTS(エムアンドエーソーケン クオンツ)の2チームが新たに加わった。平均年齢17.3歳の新チームとして注目集めるSCREAMのリーダー來夢とROUND.1でエースパフォーマンスを担当するチーム最年少16歳の武蔵に話を聞いた。

 

 大手芸能事務所のLDHがD.LEAGUEに参画する初年度のメンバーを決める「LDH D.LEAGUER AUDITION」は今年2月に募集を開始した。晴れてDリーガーへの夢を勝ち取った來夢と武蔵は、最終審査の7月11日までの約4カ月間に渡って行われたサバイバルレースをこう振り返る。

 

「自分はそれまでバトルを中心やってきて、練習できる時間に1人で練習するという感じでした。このオーディションでは、毎月のように審査を受け、合否が出る。そんな経験は初めてだから、さらにダンス、そして自分と向き合うことができた。このオーディションのおけがで、成長できた気がします」(武蔵)

 

「iCON Z(2022年)を受けた時の自分と比べると、今は考え方もダンスのスキルも全部違う。いい方向に全部進んでいるという自信があります。メンタルも当時は弱かった。合宿の時、追い込まれてスタジオの端っこで泣いていたこともありました。でも、その経験が本番のステージをより良くすることに繋がったと思います。メンバーとは、オーディションだから競い合う仲ではありましたが、一緒にいろいろなことを乗り越えてきたことで、より絆も深まりました。自分自身、オーディションを通じ、人との接し方もすごく勉強になりました」(來夢)

 

 EXPG大阪校出身の來夢はLDH史上最大規模のオーディション「iCON Z 2022〜Dreams For Children〜」で二次審査まで残ったものの、その先へは進めなかった。一方で弟・隼麻は6人組ダンス&ボーカルグループの「LIL LEAGUE」としてデビューを果たした。來夢は一時、ダンスの道を諦めかけたこともあったという。

「1カ月ぐらいはずっと泣いていたし、1年ぐらいはずっと引きずっていました。合格したのは弟だけでなくて、大阪校で一緒にやってきた仲間も。何回もやめようと思いましたが、ここで逃げたら全部がなくなってしまう。逃げるのは簡単。そこで自分と向き合ったからこそ今があると思っていますが、当時はつらいという気持ちが一番強かったかもしれません」

 

 誰かに審査し、選ばれないという経験は、自らを否定された気持ちにもなったのだろう。それでも再び立ち上がった來夢。LDHのDリーガーオーディションの話を聞き、「LDHが好きで、小学6年生からEXPGに入りました。今回のオーディションも受けないという選択肢はなかった」と迷わずエントリーしたという。

 

 チームのディレクターを務めるのはEXILEや三代目J SOUL BROTHERSのパフォーマーのNAOTO。オーディションを通じ、メンバーを温かく、時には厳しく見守った。

 

「自分はEXPGに入る前、EXILEさんのライブに行った時、NAOTOさんが投げたフリスビーを受け取ったことがあるんです。そのNAOTOさんの下で、今こうしてダンスができているって、運命みたいに感じています。僕の片思いなんですけど(笑)。NAOTOさんにはすごくお世話になっていますし、いつか恩返ししたいです。僕にとってはお父さんみたいな存在ですね。オーディション中、NAOTOさんに自分のダンスについて相談しました。“抜き”の部分が見えにくいというのが自分の課題だったのですが、逆に“決め”の部分をもっと強調することで、“抜き”の部分もより緩急が見えるとアドバイスしていただきました。その点は今も常に意識して踊っています」(來夢)

 

「自分にとって、NAOTOさんはテレビでずっと見てきた遠い存在。ダンスも上手くて、すごく尊敬しています。NAOTOさんから振りを教えていただいた時、その姿から、ダンスと向き合い、研究しながら、ダンスとともに歩んできた人生を改めて感じました。NAOTOさんには『ダンスがつらい時、辞めたい時もあるんです』という話をしました。その時の『そう思えるほど、ダンスと向き合っていることだから、そのいろいろな思いを含めてダンスが楽しいってことだよ』という言葉が、自分にはすごく響いています」(武蔵)

 

 リーダーには來夢が抜擢された。

「自分はオーディションに参加する前は、リーダーシップを執ることが得意だと思っていました。でも、いろいろ経験して、今は未熟な自分を痛感しています。リーダーに選んでいただいてからこそ余計にそう感じている部分はありますが、俯瞰して見られていなかったり、チームで落ち込んでいる人に目を配れていなかったりする。自分だけに集中するのではなく、メンバーのみんなのこともしっかり気にしていかないといけないのがリーダー。オーディション中も『リーダーシップを執るのは得意です』と言いましたが、今はそこの部分も鍛えていきたいなと思います」

 

 19歳だがチームでは2番目の年長になる。産声を上げたばかりのチーム。ひとつにまとめる苦労もあろう。

「でもLDH SCREAMには嫌な人がいないから、あまり悪循環になることもありません。空気悪い中での練習もないですね。ただ、みんながみんな、いい意味で自由人だから、そこを締める部分と、それぞれがやりやすいようにする部分は僕のリーダーとしてのメリハリが大事。僕の中のリーダー像は、1人が仕切ってつくり上げるものではない。これはオーディション中にも言ったことですが、みんながリーダーとして意見を出し合い、僕はそれをまとめるだけの役割でいい。みんなが対等で、いい雰囲気で、いい意見を出し合える環境をつくりたいと思っています」

 來夢の長所はそのバランス感覚のように思える。オーディションの三次審査でも武蔵がリーダーを任された時、少し口下手な彼をうまくサポートし、チームをまとめていたのが來夢だった。

 

 チームに話を戻すと、LDHの名が冠する以上、会社を背負って戦うことになる。その責任をひしひしと感じながら、LDH SCREAMのメンバーは10月25日、TOYOTA ARENA TOKYOの舞台に立つ。リーダーの來夢はこう語る。

「LDHというすごく大きな名前を名乗り、そのグループとして戦うわけですから、生半可なことはできません。とにかく全力で、とにかく食らいついていきます。NAOTOさんに言われた『とにかく我慢強く、かっこいいチーム』になれるよう頑張ります。もうやるべきことだけを考え、ただまっすぐ進むのが、僕たちのLDH SCREAMの戦いだと思っています」

 

 一方、武蔵はチームのD.LEAGUE最初のラウンドでエースを任された。

「自分は選抜試験でエースを任せてもらった。これまでずっとフリースタイルをやってきて、それをしっかりD.LEAGUEでも発揮できるようにしたい。自分以外の7人も踊る中、自分のパフォーマンス次第で勝ち負けが決まるかもしれない。そのプレッシャーはあるのですが、1人で踊るっていうこのワクワク感というか、自分のダンスを発揮できることを楽しみにしています」

 

 そう話す姿に重圧を感じつつも、強者に立ち向かっていくワクワクが込み上げているように映った。小柄だが、ステージに上がればその存在感は絶大だ。

「自分の好きな『東京リベンジャーズ』に出てくるマイキーというキャラクターは一番身体が小さい。でも圧倒的最強。自分もそうなりたいと思っています」

 

 最後にリーダーの來夢に目標を聞いた。

「まずはLDH SCREAMをもっとたくさんの方に知っていただいて、もっと大きくしたいです。ワンマンライブを開催したり、メジャーシーンでもどんどん活躍していきたい。たくさんの人に応援いただけるようなチームになりたいと思っています」

 10月25日、D.LEAGUEに新しい歴史が刻まれる。彼らが身体を使って表現する“叫び”に刮目したい。

 

(文・写真/杉浦泰介)

 

■LDH SCREAM 公式 SNS

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■チームテーマ曲

『SCREEEAM feat. HONEST BOYZ®, RIKI, MASAHIRO, JIMMY,KOKORO』

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