トヨタ、堅実な攻守でV3達成 ~JD.LEAGUE~

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 女子ソフトボールリーグの「ニトリJD.LEAGUE2025」ダイヤモンドシリーズ(DS)ファイナルが16日、東京・ジャイアンツタウンスタジアムで行われ、西地区優勝のトヨタレッドテリアーズが、東地区2位のビックカメラ高崎ビークイーンを4-2で破った。トヨタは3連覇を達成。DSのMVPには先制打を放ち、ショートでの好守備が光ったトヨタの石川恭子が輝いた。

 

(写真:好敵手のビックカメラ高崎を破り、3連覇を達成したトヨタ ©JD.LEAGUE)

 日本リーグ時代から凌ぎを削ってきた両軍の頂上決戦は、JD.LEAGUEとなってからは2年ぶり2度目となる。今回も2連覇中の女王・トヨタに軍配が上がった。

 

 坂元令奈コーチが監督に昇格して迎えた今季は、Wエースの1人で連覇の立役者・後藤希友が戸田中央メディックス埼玉に移籍、中軸の原田のどかが引退(トヨタのコーチに)するなど新たな船出を迎えた。

 

 エースはメーガン・ファライモ。昨季は11勝2敗、防御率0.77をマーク。今季はそれを上回る18勝3敗、防御率0.73で最多勝と最優秀防御率の2冠を獲得した。前日の豊田自動織機シャイニングベガとのセミファイナルでは1安打10奪三振完封で、ファイナルに導いた。

 

 この日は、同じくセミファイナル完封のビックカメラ高崎・上野由岐子と投げ合った。ランナーを2人出しながらもゼロで抑えた上野に対し、ファライモは内藤実穂を歩かせたものの2奪三振で初回を終えた。

 

 2回はいずれもゼロで終え、投手戦の様相を呈すかと思われたが3回表に試合は動いた。この回先頭の9番・伊波菜々が俊足を生かし、スラップ(走りながら打つ)で二塁内野安打。続く1番・島仲湊愛がエンドランで三遊間を破った。伊波は三塁へ。レフトが三塁に送球する間、島仲は二塁を陥れた。

 

(写真:今季は西地区5位の打率3割4分1厘をマークした石川 ©JD.LEAGUE)

 バッターボックスには石川。日本リーグを含め2度の首位打者を獲得した巧打者だ。金メダルを獲得した昨年のワールドカップでは日本代表のキャプテンを務めた。フルカウントからインコースのボールを振り切った。打球は詰まりながらもセンター前にポトリと落ちた。2人のランナーが還り、トヨタが2点を先制した。

 

 ファライモは3回を三者凡退で切って取り、4回はビックカメラ高崎のクリーンアップ、内藤、炭谷遥香、川村莉沙をショートゴロ、ショートライナー、ショートゴロに打ち取って反撃の糸口を与えない。

 

 すると5回表、トヨタの主砲に一発が飛び出した。先頭の石川が四球を選んで出塁。切石結女がセカンドゴロで得点圏にランナーを進めた。ここで4番の山田柚葵が打席に回った。

 

 昨季定位置を掴むと、今季は打率3割8分9厘、9本塁打、33打点で本塁打と打点2冠を獲得した。26歳、左のスラッガーはカウント1-1からの高めの変化球を叩いた。打った瞬間にそれと分かる当たり。ライトフェンスを悠々越える2ランホームランでトヨタがリードを4点に広げた。

 

(写真:DS2試合を1人で投げ抜いたファライモMVP級の活躍 ©JD.LEAGUE)

 4点の援護をもらったファライモは5、6回を3人ずつでスコアボードに「0」を並べた。7回表、完封目前で今季現役復帰を果たした我妻悠香に2ランを浴びたものの、最後は工藤環奈がショートゴロでゲームセット。内野安打となりそうな詰まった当たりをショート石川がうまく捌いて試合を締めた。

 

 坂元監督は就任1年目での戴冠だ。優勝監督インタビューで、喜びの思いを口にした。

「3連覇を目標に立てた1年間やってきたので、うれしい気持ちでいっぱいです。振り返ると、スタートした時、“今年のトヨタは大丈夫か”と思われていた。そういう中で、選手1人1人が力を付けた。一戦一戦、選手たちの成長を感じられる1年でした。監督1年目で優勝を経験させてもらい、私は幸せ者だと思います」

 

 3連覇投打の立役者は、DSファイナルで輝いたエースのファライモ、石川という中心選手が期待通りの活躍をした。さらに中堅、若手の成長も著しかった。2冠を達成した山田に加え、高卒2年目の島仲が打率3割9分5厘で首位打者賞に輝いた。また大卒新人の23歳成瀬結衣が5勝を挙げた。

 

「バッテリーを中心に守りが安定し、攻撃陣は経験豊富な選手がいる。安心してチームを率いることができた」と坂元監督。Wエースの一角が抜けても“強いトヨタ”は不動だった。

 

(文/杉浦泰介、写真/©JD.LEAGUE)

 

TVerではBS11で15日放送のダイヤモンドシリーズ・セミファイナルの戸田中央メディックス埼玉vs.ビックカメラ高崎ビークイーン戦、16日放送の同ファイナルのトヨタレッドテリアーズvs.ビックカメラ高崎戦を配信中です。こちらもぜひご視聴ください。

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