第15回「“地元アスリート応援プログラム”対象の岩永杏奈が優勝!」~ステップ・アップ・ツアー明治安田レディスオープン~
「ひとに健康を、まちに元気を。」をコンセプトに、社会貢献活動を展開している明治安田生命保険相互会社(以下、明治安田)とのタイアップ企画です。

雲ひとつない晴天
JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)ステップ・アップ・ツアー2025「明治安田レディスオープンゴルフトーナメント」(賞金総額2000万円、優勝賞金360万円)が、11月6日から11月8日にかけて大阪府・茨木国際ゴルフ倶楽部(6405ヤード/パー72)で開催されました。アマチュアの岩永杏奈選手(大阪桐蔭高2年)が、通算12アンダーで優勝し、大会を盛り上げました。2位は同10アンダーの六車日那乃選手、3位は同9アンダーの加藤麗奈選手。1位がアマチュア選手だったため、優勝賞金360万円は2位の六車選手が手にしました。明治安田所属の小倉彩愛選手は同3オーバーの50位タイでした。
大会優勝者の岩永選手は、明治安田の「地元アスリート応援プログラム」の対象選手(大阪東支社)です。2025年4月から明治安田の支援を受けています。2020年11月からスタートした同プログラムについて、公式サイトから引きます。
<当プログラムは、「地元の元気プロジェクト」の一環として、出身地や活動拠点地域などの「地元」に対して貢献したいというアスリートの活動を支援するとともに、地元の若手アスリートを地域社会とともに応援することで、地域の一体感醸成や地域で育つこどもたちの夢や地元愛を育むことを目的としています>
話を大会最終日に戻しましょう。8日の大阪府茨木市内の天気は晴れ、気温は17.4度、風は北北東1.5m(いずれも12時時点)でした。1637人のギャラリーが詰め掛けた茨木国際ゴルフ倶楽部は、雲ひとつない晴天に恵まれました。
岩永選手は7アンダーの2位で最終日を迎えました。もちろん、最終組でのスタートとなりました。最終的に優勝を争った六車選手は6アンダーの3位タイ、岩永選手の2つ前の組で最終ラウンドをスタートしました。
勝負の分水嶺
1番から9番ホールを終え、岩永選手は3バーティ、1ボギー。六車選手は4バーティ、2ボギーでした。2人の差はわずか1打で、勝負はバックナインへと入りました。
後半戦が始まり14ホールまで岩永選手は全てパーで我慢のゴルフを続けていました。一方の六車選手は2バーティとスコアを2つ伸ばしました。
2人にとって勝負の分水嶺となったのは395ヤード・パ―4の15番ホールでした。先の組でラウンドする六車選手は、このホールでボギーを叩きました。続く16番ではバーティを奪ったものの17番、18番はパーで、通算10アンダーでホールアウトしました。
一方、16歳・岩永選手はこの15番ホールから勢いに乗りました。最終日、このホールでバーディを達成した選手はわずか2人。難関コースと言われています。

岩永選手は1打目をフェアウェイに乗せました。ピンまで190ヤードの2打目は5番ウッドを選択。グリーンを捉えましたが、ピンから7~8mとやや距離を残しました。フックのラインに乗せるとボールはカップに吸い込まれ、見事バーティ。この時点で10アンダー、トップタイとしました。
続く16番ホール、実寸98ヤードのパー3。岩永選手は48度のクラブでティーショットを打つと、ピンそば1mにピタリ。ギャラリーからは「ウォォォォ!」と歓声が上がりました。これを難なく沈め、またしてもバーティ。11アンダーとして単独トップに立ちました。
325ヤード、パー4の17番ホールでも彼女の勢いは止まりません。フェアウェイからの2打目、残り70ヤードから60度のクラブを選択。これをピンから5mとバーディチャンスに付けました。ややスライスのラインをきっちりと読み切り、これで3連続バーディの12アンダー。事実上、このホールで優勝を決定づけたようなものでした。
470ヤードのパー5、最終ホール。「よっぽどのミスを犯さない限り優勝できる」と岩永選手。2打目こそ左のラフに捕まりますがナイスリカバリーを披露し、バーディチャンス。バーディトライは、わずかボール1個分カップの左でした。
ステップ史上8人目のアマV
ここで、グリーン上では珍しいやり取りがありました。岩永選手はウイニングパットであるにもかかわらず、飄々とした様子で「お先です」と、打とうとしました。一緒にラウンドしていた2歳年上の加藤麗奈選手に「マークして! マークして!」と制されたのです。
優勝者が決まるウイニングパットを、ギャラリーは最後の楽しみにしています。岩永選手と加藤選手のやり取りに、関係者席とギャラリー席からはクスクスと笑い声が漏れました。
岩永選手は残り数センチのウイニングパットを難なく沈め、ステップ・アップ・ツアー史上8人目となるアマチュアVを達成しました。
岩永選手は初々しい語り口調で、最終ラウンドをこう振り返りました。
「(前半は)ずっとパーで耐えていて、優勝を意識したのは、15番ホールでバーディを獲ってからです。そこから3連続バーディを記録できたので、15番ホールが優勝できたきっかけだったと思います」
大阪桐蔭高に通う彼女は、こう続けました。
「普段からサポートいただいている明治安田の大会で、優勝したかった。高校生のうちに、しかも地元でステップ・アップ・ツアーを優勝できてすごくうれしい」
さらに「来年のプロテストで一発合格して、数年後には世界で活躍したい」と抱負を述べました。
先に述べたように、岩永選手は明治安田の「地元アスリート応援プログラム」の対象選手であり、大阪東支社の支援を受けています。明治安田・永島英器社長は、このプログラムの意義について、こう語りました。
「アマチュアスポーツの裾野が広がることは、日本スポーツ界の発展には絶対に必要なことです。競技によって費用の掛かり方も違います。ゴルフをプレーしている選手は、遠征費用が掛かる。頑張っているアマチュア選手と我々の支社が一体となって地域が活性化してくれたらうれしいです」
(文・写真/大木雄貴)