カンザスシティ・ロイヤルズの野茂英雄は19日、敵地でのオークランド・アスレチックス戦に登板したが、3分の1イニングを投げて3失点だった。これで野茂はメジャー復帰後、3回の登板で全て失点し、生き残りが厳しくなってきた。
 3度目の正直はならなかった。ロイヤルズは先発要員だったジョン・ベイルが故障者リスト入り。実績のある野茂が代役として20日に先発する可能性もあった。しかし、この日の内容で、それはほぼ不可能となった。

 野茂は8回、リリーフの薮田安彦が2点を失い、なおも2死満塁のピンチを招いたところでマウンドへ上がった。2−7と5点ビハインドのモップアップ(敗戦処理)とはいえ、火消しを期待されての登板だった。

 ところが、最初に迎えたブラウンの打ち上げた打球が、味方のまずい守備もあり、タイムリー2塁打に。いきなり出鼻をくじかれて2点を失った。続く打者の内野安打で、さらに追加点を与えると、クロスビーへの2球目が高く浮き、打球はレフトスタンドまで運ばれた。薮田が5失点、野茂が3失点。日本人投手が試合を壊し、ロイヤルズは2−13で大敗した。

 不運な当たりもあったとはいえ、野茂の被本塁打は3試合で3本と、コントロールミスが気にかかる。はたして背番号91に4度目のチャンスは与えられるのか。トレイ・ヒルマン監督に決断の時が迫っていることだけは間違いなさそうだ。