ドジャース世界一、個人的MVPはウィル・スミス
アマ野球、プロ野球、MLBのシーズンが終わり、FAやトレード、ポスティングなど来季に向けてのストーブリーグを迎えていますが、今回は2025年を振り返りたいと思います。
社会人野球は都市対抗野球で王子、日本選手権はヤマハが制したように東海勢の躍進が目立ちました。都市対抗は東海3チームが4強入りしました。そのほか日本生命、NTT西日本と関西が上位に来ました。一方、関東地区は都市対抗を含め、地力はあるのに本来の力が発揮できなかった印象があります。
今回上位に入っていた王子、ヤマハ、三菱自動車岡崎、トヨタ自動車は中堅からベテラン、新人を含め、完投できる能力のあるピッチャーが揃っていたってことが大きいですね。かつ後ろにもいいピッチャーがいた。それが一番の要因だと思います。打線は中堅クラスやベテラン選手が要所で打ちました。その前後の打者がしっかり仕事をすることで、彼らが活躍できたという面もあるでしょう。来年はセガサミーを含め、関東、東京のチームに奮起を期待したいです。
MLBではロサンゼルス・ドジャースがワールドシリーズを2連覇しました。久しぶりに会った知人は、普段野球を見ないけど、ドジャースと大谷翔平選手がいることによって、MLB中継を観戦しているそうです。ナショナル・リーグ優勝決定戦を含め、ワールドシリーズは接戦が多かった。日本の野球も素晴らしいですが、MLBのポストシーズンの雰囲気、選手のパワーやスピード感は魅力的です。ファンの応援を含め、本場のアメリカエンターテインメントだなと感じました。
新人王・荘司、真価問われる来季
ワールドシリーズのMVPには3勝を挙げた山本由伸投手が輝きましたが、私はポストシーズンを含めたMVPにウイル・スミス捕手を推したい。地区シリーズからは先発マスクを被り続け、攻守における存在感が際立っていましたね。身長178cm、体重88kgとそれほど大きな体躯ではありませんが、センター方向を中心に打ち返すバッティングは、日本人も見習うべき点があります。
プロ野球はセガサミー出身の荘司宏太(東京ヤクルト)が新人王を獲得しました。まずは、おめでとう! と伝えたい。ルーキーながら45試合に登板し、2勝1敗28ホールドで防御率1.05でした。開幕12試合連続無失点で球団の新人記録を樹立するなどインパクトを残しました。ヤクルトの新人王は2019年の村上宗隆選手以来、6年ぶりです。荘司からも受賞の連絡がありましたが、「2年目が一番進化を問われるシーズンとなるぞ」とエールを送りました。
これで今年のコラムは最後となります。来年は冬季オリンピック・パラリンピック、WBC、サッカーの北中米W杯とビッグイベントが目白押し。スポーツ好きの私としては楽しみな1年となりそうです。
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<西田真二(にしだ・しんじ)プロフィール>
1960年8月3日、和歌山県出身。小学3年で野球を始める。PL学園高、法政大学を経て、83年にドラフト1位で広島カープに入団。高校時代は78年夏にエース&4番として甲子園優勝に貢献した。大学時代は5度のベストナインに輝くなど、3度のリーグ優勝に導いた。プロ入り後は左投げ左打ちの外野手として、91年のセ・リーグ優勝に貢献するなどカープ一筋13年で現役を終えた。現役引退後は野球解説者を経て、カープ、四国アイランドリーグ(現・四国アイランドリーグplus)の愛媛、香川などで後進を育成。20年よりセガサミー野球部の監督を務める。