英国遠征メンバー発表。守田英正の“落選”に思うこと

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 英国遠征(現地時間3月28日スコットランド代表戦、31日イングランド代表戦)に臨む日本代表28人が発表された。勢いある20歳のストライカー、塩貝健人(ヴォルフスブルク)が初選出され、ケガから冨安健洋(アヤックス)が約1年9カ月ぶりに、伊藤洋輝(バイエルンミュンヘン)が約1年ぶりに代表復帰したことも話題になった。国内のフィールドプレーヤーで唯一、招集された19歳の佐藤龍之介(FC東京)はJリーグでのパフォーマンスが高く評価されてのことだろう。

 

 6月に開幕する本大会メンバー発表前では最後の2連戦となる。今回ケガで外れた久保建英(レアルソシエダ)、板倉滉(アヤックス)、左足首の手術に至ったキャプテンの遠藤航(リバプール)ら主力メンバーに加え、相馬勇紀、望月ヘンリー海輝(ともにFC町田ゼルビア)、斉藤光毅(QPR)、小久保玲央ブライアン(シントトロイデン)ら10、11月シリーズに招集されたメンバーも選考のラージグループには入っている。ベテランとしてチームを支えてきた長友佑都(FC東京)も、もちろんその一人だ。長期離脱中の南野拓実(モナコ)、町田浩樹(ホッフェンハイム)らの状況も踏まえながら本大会登録メンバー26人を選考していくことになる(登録メンバー人数はまだ最終確定していない)。

 

 今回の選考において注目されたのが、冨安、伊藤同様に守田英正(スポルティング)が代表に復帰するか、どうかだった。アジア最終予選まで不動の主力ボランチとしてチームをけん引してきた存在だが、ケガの影響もあって昨年3月以降は招集を見送られてきた。復調気配を高め、先の欧州CL、ボデ・グリムト(ノルウェー)とのラウンド16では0-3に終わった第1戦から大逆転勝利でのベスト8入りを果たしていただけに、彼の選出に対する関心度は高かった。遠藤が離脱している以上筆者も復帰を予想したが、指揮官は見送る決断をしたというわけだ。

 

 守田不在の間、ボランチは遠藤、鎌田大地(クリスタルパレス)、佐野海舟(マインツ)、田中碧(リーズ)が中心となり、ここに藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)が食い込もうとしている現状がある。そして今回、オランダで存在感を高める佐野航大(NEC)を選出した。15日のPSV戦ではアシストをマークするなど3-2の勝利に大きく貢献しており、CL圏内の3位に食い込むチームにおいて中心的な役割を担っている。英国遠征の2試合でどこまでやれるか、試してみたいという判断なのだろう。

 

 森保監督の選考基準を振り返っても、ここは理解できる。

 

 前回のカタールワールドカップにおいて本大会メンバー発表前、最後のシリーズとなったのが、2022年9月のドイツ遠征だった。ここでアメリカ代表、エクアドル代表と戦っている。

 

 前線の働きで評価を高めたのが、前田大然(セルティック)、上田綺世(当時はセルクル・ブルージュ)であった。

 

 アメリカ戦は前田を1トップに置き、前線からの連動したプレスがハマった。ボールを丁寧につなごうとする相手にストレスを与え続けてミスを誘うと同時に、スピードに乗ったショートカウンターを発動させた。コンパクトな陣形と規律ある守備を維持して「守から攻」「攻から守」のトランジションに対する意識を高める先導役ともなった。

 

 そしてエクアドル戦の後半スタートから出場した上田はボールを収める働きやフィジカルの強さを発揮して十分にアピールする形になった。2人とも得点こそ奪えなかったが、チームにとってマストな存在と評価されて「当確」となったのだ。ちなみに上田はここまで9試合に出場してゴールは挙げていなかった。

 

 結果的に本大会メンバーから外れたのが、ドイツ遠征にも招集された古橋亨梧(当時セルティック、現バーミンガム・シティFC)であり、サプライズ落選ともなった大迫勇也(ヴィッセル神戸)であった。大迫は今回の守田と同じくアジア最終予選でチームを引っ張ってきたが、ケガの影響によって長くチームを離れていた。実績は申し分なかったが、前田や上田の評価上昇が、期待値も加わって大迫を上回ったということだろう。

 

 今回の「守田落選」を重ねると、特に藤田や佐野航は自分がこのチームにとってマストな存在であることを証明しなければならない。そして守田も、欧州CLの舞台で己の価値を示していけばいい。今回選ばれなかったからといって、ノーチャンスではまったくない。

 

 英国遠征は本大会メンバー発表前において最後のゲームではあっても、あくまで選考の場だということ。メンバー争いはいよいよ佳境を迎える。

 

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