TAKUMI&FISHBOY、LegitコンビがMVDとMCDを4季連続受賞! ~D.LEAGUE~

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 29日、「第一生命 D.LEAGUE AWARDS SHOW 2025-26」が東京・MoN Takanawa:The Museum of Narratives Box1000で行なわれた。最優秀選手賞にあたる「MVD OF THE YEAR」(MVD)はCyberAgent Legit(サイバーエージェント レジット)のリーダーTAKUMI、最優秀ディレクターを決める「MOST CREATIVE DIRECTOR」(MCD)にはLegitのFISHBOYが4年連続で選ばれた。また新設のBEST8にはTAKUMIのほか、チャンピオンシップ(CS)を制したFULLCAST RAISERZ(フルキャスト レイザーズ)からInfinity TwiggzとWild Twiggzが選ばれた。来季は10月6日に開幕し、新たに4チームを加えた20チームが2ブロックに分かれ、CYPHER ROUNDを含む10のROUNDをる。

 

 リーグの顔は、今季もLegitから選ばれた。CSでは連覇を逃したものの、3位に入り、レギュラーシーズンはBLOCK HYPEを制した。その強さ、安定感は誰しもが認めるところ。その中心にいるリーダーのTAKUMIがMVD、ディレクターのFISHBOYの選出に驚きはなかった。

 

 CSから約1カ月が経ち、舞台はTOYOTA ARENA TOKYOという戦場から、選手・ディレクター・関係者・ファンがドレスアップするパーティー会場に場所を移して5度目のD.LEAGUE AWARDが行なわれた。いつもとは違った雰囲気の華やかな衣装に身を纏い、シーズンを締めくくった。

 

 平日月曜日18時開演にもかからず客席はほぼ埋まっていた。MVDの発表は、ショーの終盤。BEST8が壇上に上がり、この中から選ばれるという演出だ。ノミネートは、TAKUMI、Infinity Twiggz、Wild Twiggzのほか、KELO(KADOKWA DREAMS)、TAKI(SEGA SAMMY LUX)、HINATA(SEGA SAMMY LUX)、颯希(KADOKWA DREAMS)、MEME(Medical Concierge I'moon)の8人。CS制覇&レギュラーシーズンBLOCK VIBEを制したRAISERZのリーダーInfinity Twiggz、CS3位でレギュラーシーズンBLOCK HYPE王者LegitのリーダーTAKUMI、CS準優勝I'moonの躍進を支えたMEMEあたりが有力候補に挙げられるだろう。

 

 スポットライトはTAKUMIの元へ。自らが持つリーグ最多記録を塗り替え、4度目の栄誉に少し複雑そうな表情を浮かべた。檀上でのインタビューで正直な胸の内を語った。
「自分としてはチームが3位。CYPHERは1位(SOLO)を取れましたが、エースも全然取れなくて悔しい気持ちでいっぱいでした。皆さんが応援してくださったり、投票などで素晴らしい賞を取れて光栄です。ただ、自分としては納得いっていないので賞金100万円はMEMEに。エースはずっと取っていたし、今年はMEMEの年だと思っているので、僕は受け取れないです」

 

 まさかの“賞金辞退”に会場はざわついた。現場にいた私自身、優等生的なキャラクターを抱いていたTAKUMIの意外な行動に驚いた。それと同時にスポットライトが当たった時のリアクション、この発言に彼のダンサーとしてのプライドが垣間見えた気がした。イベント終了後、直接本人に訊いた。
「僕もめっちゃ頑張りましたけど、負けたというシーズンであったんです。MEMEは今シーズン、エース(でポイント)をめちゃくちゃ取っていましたし、I'moonを引っ張っていた。CYPHERもぶっちぎりでMVD取って。チャンピオンシップの活躍。自分的には“負けたな”とシンプルに思っていて、今年はMEMEの年だったなと、すごく思います。ただ、自分の真意が少し言葉足らずだった。僕がこの賞にふさわしくないとか、基準がどうのこうのという話では全くないんです。僕の気持ち的に今シーズンはダメだったなという自分への戒めなんです。来シーズンはそういう気持ちにならないよう、もっと活躍をしたいと思います」

 

 彼のリアクションを周りはどう感じたのか。LegitのディレクターFISHBOYは「彼の活躍はステージ上だけじゃない部分もあるんです。チームのことを考えてくれたり、メンバーに対しての接し方だとか」と彼のリーダーシップを称え、AWARDでの発言にも理解を示した。
「もう十分、天狗になっていい立ち位置ではありますが、そこを自ら天狗の鼻を折りいくヤツですから。だからこそ、やっぱり今回の授賞式の時に、自分の中で両手を挙げて、“そうだよね、自分だよね”と喜べないところがあった。今シーズンはMEMEちゃんが大活躍したから、彼女へのリスペクトも伝えようとしたんだと思っています」

 

 BEST8に選ばれたRAISERZのTwiggzは「TAKUMIくんのことは、自分が小さい頃から知っている。その頃から“ヤバイ”し、すごい人だった」と言いう、こう続けた。

「今、D.LEAGUEという同じ舞台に立ち、あの場で踊っている姿を見ても、跳び抜けている。アーティスト活動も忙しいはずなのに、尚ダンスが巧くなっていくことにも驚き。ずっと高みを見ている。自分にシビアなのがカッケー。AWARDのスピーチも、オレだったら普通に喜んでいたと思う。ああいう姿勢だからこそMVDを取れるんだとも感じました」

 

 以前、TAKUMIにインタビューをした時、謙虚な姿勢について「いろいろ活動できているのは、周りの皆さんのおかげ。そこは綺麗事とかではなく、本心なんです。あとは自分が単純に好きなスポーツ選手が言葉じゃなく、その姿で語れる人が“かっこいいな”と思うので、自分もそうありたい、と。それこそ大谷翔平選手とダルビッシュ有選手は、世界的なプレーヤーですが、発言のひとつひとつが謙虚。その姿勢は“かっこいいな”と思うんです」と言っていた。その思いを改めて問うと、「自分は目標をちゃんと見て、そこに向かって頑張るんですけど、評価というものは周りの方々がしてくれているもの。自分の軸としては、どれだけ成長できているかに重きを置いています」と返ってきた。この揺るぎない幹が、彼の成長を支えていると感じた。

 

 D.LEAGUEの顔であり、ダンス&ボーカルユニットの「THE JET BOY BANGERZ」(TJBB)のパフォーマーとしてアーティスト活動も行なうTAKUMI。「個人としても、アーティストとしてもすべてにおいてワンランクスケールをでかくできるような活動をしたいです。 そうすれば相互効果でD.LEAGUEにも貢献できるし、アーティスト活動もうまくいく。そこをもっと大きくしていきたいです」と前を見据えた。

 
“最優秀賞”受賞に驚いたのは、TAKUMIだけではない。MCDを4季連続受賞のFISHBOYも「昨年は“呼ばれるかも”という気持ちが20%あった。自分としては毎年、精一杯、命懸けで頑張っています。目に見えた活躍や振り幅の大きい成果を出したディレクターの方々もいた。その方たちかなと思っていたんです」と本音を明かす。
「ただ、選んでくれたことにまず感謝です。シーズン優勝をしましたし、チームのディレクションも成熟してきた。そこを見ていただいたのかな、と。非常にうれしい。来年はステージに立つ時に“絶対にオレだろ”と思えるようにしておきたい」
 
 受賞が決まった瞬間、FISHBOYは少し戸惑ったような表情を浮かべたように見えた。だが、すぐにメンバー1人1人とグータッチをした。
「(受賞は)100%、みんなのおかげだと思っています。彼らが僕をあそこまで連れて行ってくれた。D.LEAGUEが始まった時は、“オレが連れて行く”くらいに思っていました。それが徐々にみんなが同じ荷物を持ってくれている感じがします。それを強く感じた年でした」
 
 今季、レギュラーシーズンの7作品中、FISHBOYディレクションが1作品、エグゼクティブコーチのakihic☆彡(アキヒコ)が1作品。それ以外はメンバーがつくったという。
「過去にもメンバーディレクションの作品はいくつかありましたが、メンバーがつくった作品が今年、明確に豊かになっていた。もう自分がいなくてもチームは回る。だからこそ僕がいるからには、ということにこだわりたい。すごいチームになれるということを証明しなければと思っています」
 成長を感じるからこそ、さらに高みへと引っ張っていきたいとの欲が生まれるのだ。
 
 今季は 採点システムが大きく変わった。これまで6つ(オーディエンス、テクニック、コレオグラフィー、ステージング、シンクロパフォーマンス、エースパフォーマンス)ある審査項目の獲得数で勝敗を争ったが、獲得割合に変更となった。審査項目はオーディエンスが会場ジャッジと配信ジャッジに分かれ、ステージングがなくなり、SWEEP勝利もなくなった。   
 
「毎年のようにルールは変わっていった。そのルールによってどうなるかを予測し、そこにフィットしていく。川の流れを予測して、立ち位置やすべきことを探ってきました。“どうなるんだろう”と楽しんでいる節もあります。ルールに抗うのではなく、その中で何ができるのかがプロフェッショナルだと思っている」とFISHBOY。同じようなことは開幕戦直後、リーダーのTAKUMIも言っていた。
「シーズンごとのルールに対応していくのも、D.LEAGUEの醍醐味。どんなルールになっても勝ち続けられるチームづくりをしていきたい」
 
 来季のルールはどう変わるかまだわからないが、チーム数は20に増え、レギュラーシーズンの試合数はSYPHERを含め10ラウンド制となる。新たに参画した、BREXA EDGE(ブレクサ エッジ)のディレクターはエグゼクティブコーチとして4シーズン共に戦ってきたakihic☆彡が就く。勝手知ったる相手にFISHBOYとTAKUMIは別ブロックとなったことに、少し安堵したという。FISHBOYは「僕らの内部を知っている人間。もう少し時間が経ってから当たりたい」と胸の内を明かした。
 
 akihic☆彡のEDGEのディレクター就任発表時、FISHBOYはチームのSNSでこう発信していた。
<akihic☆彡さんから‟新チームのディレクターとしてのオファーがあった”と伺った時。胸に込み上げて来た言葉は‟本当におめでとうございます”でした。akihic☆彡さんと私との間には本人が仰る通り「‟akihic☆彡”という才能が再びディレクターという形で輝く」ことが中期的なゴールとして設定されていました>
 
 その想いを改めて、FISHBOYに訊いた。
「(ディレクター就任は)祝うべき門出でした。もちろんチームとしては痛手。すごい人だと思っている方が、コーチのまま終わっていいはずがない。それを僕としては認めたくなかった。あの人が返り咲くところを見たかったし、それを目標に2人で頑張ってきましたから」
 
 直接対決があるとすれば、両軍がCSに勝ち進むことが条件だ。来季の見どころのひとつである。

 

 もうひとつ来季の注目は、王者RAISERZと同じブロックに新規参入のONODERA USER RUNBULLS(オノデラユーザー ランブルズ)が入ったことだ。このチームのディレクターTwiggz“JUN”(ツイッグス ジュン)はRAISERZの初代ディレクターで日本クランプ界の第一人者である。RAISERZのメンバーが所属する「RAG POUND」「Twiggz Fam」を牽引する存在だ。

 

 Wild Twiggzもその名の通り、「Twiggz Fam」の一員だ。
「できるなら開幕戦か一番最後に当たりたい。僕らのルーツをつくってくださった方。リスペクトを込めて、圧倒的に勝ちたい。JUNさんがヤバイ作品を持ってくるのはわかっている。育ててもらったからこそ、そこを超える」
 恩返しは、ダンスや作品、闘う姿勢で表すつもりだ。

 

 BEST8選出に驚いた様子のWild Twiggzだが、BLOCK VIBE&CS優勝に貢献したことが評価されたのだろう。
「個人受賞は目標に掲げていたこと。達成できてうれしい。ただ、この中で1位を取ることはまたひとつの壁。そこを超えられるように頑張っていきたいと思います」

 

 チームとしてはコレオグラフィー賞を獲得した。Wild TwiggzはCSのセミファイナルを含め、4作品をメンバーのLuiとディレクションを担当した。4戦全勝。「コレオグラフィーを獲ったのも個人賞と同じぐらいうれしかったです。作品に関しては完璧でしたが、まだいけるという思いもあります」

 2人の成長も、今季RAISERZの逆襲劇を演じられた要因と言っていいはずだ。Wild Twiggzは「過去のシーズンと比べても作品の作り方、内容が良くなっている自負がある。クリエイション能力は何倍にも上がったと思っています」と振り返る。

 

 チームとしても個人としても、D.LEAGUE、そして対戦相手を研究した。「その日に分析を始め、Lui君とワクワクしながらつくっていました。先攻だったら、こういう作品、後攻だったらこう。すべての状況を想定してつくりました」。メンバーで毎試合レビュー、プレビューを繰り返した。その積み重ねで王座へ駆け上がった。「今季は他のチームの作品を見れた。敵という感覚になり過ぎず、チームを好きでいる。何が好きで、何がカッコイイと思うのか。それだけD.LEAGUEを好きになったからこそ、分析ができていたと思います」
 各チームの特徴のみならず、観客の反応、ジャッジの判定を見て、感じ、戦略を練った。

 

 ディレクターのKTRは「クランプで表現できることは、まだまだあります」とCS制覇直後にも語っていた。Wild Twiggzも同意する。「今、ここでバーッと出せと言われても出せるくらい。それは僕の生き方でも変わってくる。右足を出すのか左足を出すのかでも、その先の選択肢が変わってくる。作品の見え方も全然違ってくるので、正直無限だと思っています。チームは現在13人。13人分の頭があるので、無限です」。来季は王者として迎え撃つ立場となるが、RAISERZは挑戦者であり続ける――。

 

(文・写真/杉浦泰介)

◆受賞者・チームはこちら


【MVD】
TAKUMI(CyberAgent Legit) 4季連続4度目

【MCD】
FISHBOY(CyberAgent Legit) 4季連続4度目
【BEST ROOKIE】

MEME(Medical Concierge I'moon)

 

【最優秀FAVダンサー】

TAKI(SEGA SAMMY LUX)
【最優秀FAVチーム】

SEGA SAMMY LUX

 

【最優秀オーディエンス賞】
CyberAgent Legit
【最優秀テクニック賞】
DYM MESSENGERS
【最優秀コレオグラフィー賞】
FULLCAST RAISERZ
【最優秀シンクロパフォーマンス賞】
Medical Concierge I'moon
【最優秀エースパフォーマンス賞】
Chris Ackey(CyberAgent Legit)

【BEST8】

TAKUMI(CyberAgent Legit)
KELO(KADOKWA DREAMS)
TAKI(SEGA SAMMY LUX)
HINATA(SEGA SAMMY LUX)
颯希(KADOKWA DREAMS)
Infinity Twiggz(FULLCAST RAISERZ)
MEME(Medical Concierge I'moon)
Wild Twiggz(FULLCAST RAISERZ)

【最優秀作品】

KOSÉ 8ROCKS ROUND.4『STRIKE』

【MUSIC OF THE YEAR】
LDH SCREAM ROUND.1『The Dynasty /feat.Zeebra』

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