日本、「最高の景色」見れず ブラジルに逆転負け ~北中米W杯決勝Tラウンド32~
北中米ワールドカップ決勝トーナメント1回戦の日本代表対ブラジル代表の一戦が、日本時間30日(現地時間29日)、ヒューストンで行なわれ、1対2で日本が敗れた。日本は前半29分にMF佐野海舟(マインツ)のゴールで先制したものの、後半11分に追いつかれ、さらにアディショナルタイムに逆転され、ベスト32で敗退となった。
“王国”、5-4-1の理想的な崩し(ヒューストン)
日本代表 1-2 ブラジル代表
【得点】
[日] 佐野海舟(29分)
[ブ] カゼミーロ(56分)、ガブリエウ・マルティネッリ(90+5分)
W杯優勝経験5回のブラジル相手に、堅い守備で入った森保ジャパン。序盤から相手にボールを持たせるものの、最後の最後で体を張ってゴールを守った。
14分、FWマテウス・クーニャが右足でミドルを放つ。同じく14分、デザインした左コーナーキックからチャンスをつくったもののゴールネットを揺らすには至らなかった。
16分にはMF伊東純也(ゲンク)がペナルティーエリア左の手前で倒されてフリーキックを獲得。これをMF鎌田大地(クリスタルパレス)が直接狙ったもののブラジルの壁にあたった。
先制したのは日本だった。前半29分、ピッチ中央付近でMF佐野海舟(マインツ)がインターセプト。そのままするするとドリブルでペナルティーアーク付近まで持ち上がると、右足一閃。シュートはゴール左に突き刺さった。
後半、日本は5-4-1の守備で時計の針を進めようとした。一方、ブラジルは日本の“籠城”を崩す策に出た。
ブラジルはアタッカーをワイドに開かせてタッチライン付近でボールを持つと、センターバックが思い切って高い位置を取り、当たったカーをフォロー。タッチライン付近からパスを引き出し、クロスを入れ続けた。
11分、ブラジルは左センターバックのDFガブリエウ・マガリャンイスが左足で鋭いクロスをペナルティーエリアの右(ファー)に供給。これにMFカゼミーロが頭で合わせて、スコアをタイに戻した。
日本の右サイドを例にすると、相手のエースであるFWヴィニシウス・ジュニオールが日本の右サイド(ブラジルで言うと左サイド)へ流れ、ドリブルで切れ込んでくる。これを阻止するために、日本は右ウイングバックと右シャドーで挟みこむことが約束事となっていた。ここに2人でマークに行くと、上がってきたセンターバックにフリーでクロスを許してしまった。対処として、ボランチがブロックに行くのか、シャドーが2度追いするように走るのか、明確にしたかった。失点シーンはペナルティーエリア内にいたボランチの佐野が、相手センターバックに向かって行ったが、クロスを防ぐには至らず。約束事を決め、出足を速める必要性があったように映る。以降も日本はブラジルに同じ形を作られる苦しい展開が続いた。
それでも、何とか体を張った守備で耐えていた日本だったが、アディショナルタイムに悲劇が起きた。日本は自陣ペナルティーエリア手前でMF田中碧(リーズ)がFWエンドリッキからボールを奪取。しかし、すぐさまFWハイアンに奪い返され、日本の左サイドからグラウンダーのクロスを入れられた。これをエリア内中央で、MFブルーノ ギマランイスに収められた。さらにエリア内にポジションを取るマルティネッリにパスが渡り、右足インサイドでゴールに流し込こまれた。
日本はロングボールを前線に送るが、奏功せず。ベスト32で大会を去ることになった。
(文/大木雄貴)