いよいよ3、4日に07−08シーズンプレイオフが開催される。3年目の今シーズンは初めてカンファレンス制でレギュラーシーズンを行ったbjリーグ。1日目にはイースタン、ウエスタンそれぞれのファイナルが行われ、各カンファレンスの最強チームが決定する。そして、2日目にはリーグ優勝を目指し、カンファレンスの王者同士が対戦する。

(写真:4チームが優勝目指し、2日間に渡って熱戦が繰り広げられる)
 2日、河内敏光コミッショナーおよび出場4チームのHCが記者会見を行い、プレイオフに向けて意気込みを語った。
 冒頭のあいさつで「4チームともに実力は均衡している。どこのチームが優勝するのか、予測するのは非常に難しい」と語った河内コミッショナー。勝敗のカギを握るのはHCのベンチ采配だと述べた。
「タイムアウト、ディフェンスチェンジ、メンバー交代など、各HCがそれぞれどのタイミングでするのかが一つのキーポイントとなるだろう」
 ベンチ采配で試合の流れはガラリと変わる。短期決戦はやり直しがきかないだけに、プレイオフではHCの真の手腕が問われそうだ。

(写真:笑顔で握手する大阪・天日HC<右>と福岡・ニューマンHC)
 大阪、福岡の機動力を警戒! 
 最大の注目は2年連続、優勝に輝いている大阪エヴェッサが3連覇を達成するかどうかだ。だが、天日謙作HCの頭には“3連覇”の文字はないようだ。
「毎年毎年が新しいチーム。過去2年に何があったかということよりも、僕らにとっては明日のゲームに集中することの方が大事」
 そう語る天日HCの言葉からは、慢心は一切感じらなかった。それが大阪が強くあり続けられる要因なのかもしれない。

 その大阪とカンファレンスファイナルで対戦するのが今季、新規加入したライジング福岡だ。天日HCはその福岡を「大阪にとって、最も危険な相手」と述べた。
「福岡は機動力がある。Gマイケル・ガーデナーは僕らの試合でほとんど20点以上のポイントを奪っているし、シーズン途中から加入したPG竹野明倫選手やPG中川和之選手の3Pは、特に終盤は高い数字を誇っている。僕らとの試合ではアウトサイドからのシュートを入れられているので、福岡は大阪としては危険なチームだ」

 一方、ワイルドカードゲームを含め、目下7連勝中と勢いに乗る福岡のジョン・ニューマンHCは次のように述べた。
「この場にいられること、明日、チャンピオンの大阪と対戦できるということを光栄に思っている。選手のコンディションはいい。明日は(ワイルドカードゲームの)高松戦のような素晴しい試合ができればと思う。高いパフォーマンスをした方が勝つだろう」

 レギュラーシーズンの対戦成績は大阪が4勝2敗と福岡に勝ち越している。加えて、ケガで約4カ月間、試合に出場できなかったFリン・ワシントンが3月末に復帰し、現在はほぼ100%の状態ということを考えれば、実力的にはやや大阪が有利か。しかし、ワイルドカードで見せた福岡の勢いは本物だ。果たして王者vs.新鋭の試合は、どんな展開を見せるのか。

 仙台、東京の速攻を止められるか!?
 イースタン・カンファレンスファイナルで対戦するのは、ともに2年ぶりのプレイオフ出場となった仙台89ERSと東京アパッチだ。レギュラーシーズンでは順位こそ仙台が1位だが、両チームの対戦成績は3勝3敗と五分だ。

 仙台にとって明るい材料は、3月末から腰痛でチームを離れていたFGライアン・ブラックウェルがプレイオフに間に合ったことだ。
「100%の状態でプレーできるかどうかは微妙なところだが、ライアンがチームに戻ってきたことは我々にとっては大きい。
 東京は個人能力が高く、一度火がつくと止めることができないプレーヤーが多い。彼らのいいところを出させないように、ディフェンスをしっかりと頑張っていきたい」と意気込みを語った浜口炎HC。その表情からは自信があふれ出ていた。
(写真:ファイナルに進むのはどちらか!? 仙台・浜口HC<左>と東京・ブライアントHC)

 一昨年、ファイナルで大阪に負け、準優勝に終わった東京は、2年ぶりのプレイオフ進出に「今度こそは」とうい気持ちは強いはずだ。ジョー・ブライアントHCはチームについて次のように分析した。

「シーズンを通して選手たちに言ってきたことだが、このシュートが入ったら自分たちは勝てる、ここでのディフェンス1本を止めたら勝てる、というような大事な瞬間を選手たちに感じてほしい。それができれば、明日は勝てるだろう。
 今の東京は、シーズンを通して教えてきたことが形となって表れてきている。というのも、タイムアウトを取ると、自分が何も話さなくても、選手同士で話しあうことができるようになった。特にPFニック・デービスやFジョン・ハンフリーは自分をよく理解しているので、自分たちは今、何をしなければいけないのか、自分たちには何が必要なのかを選手に話してくれる」
 両チームともにいい状態で明日、決着の時を迎えられそうだ。

 会場の有明コロシアムには大勢のブースターが詰め掛ける。勝敗はもちろん、プロならではのスーパープレーで会場を熱く盛り上げてほしい。


 〜bjリーグ2007−2008 プレイオフ日程〜

3日(土)
第1試合 ウエスタン・カンファレンスファイナル
 大阪エヴェッサ vs. ライジング福岡(14:30〜)
第2試合 イースタン・カンファレンスファイナル
  仙台89ERS vs. 東京アパッチ(18:05〜)

4日(日)
第1試合 3位決定戦
  ウエスタンカンファレンスファイナル敗者 vs.  イースタンカンファレンスファイナル敗者(13:05〜)
第2試合 ファイナル
  ウエスタンカンファレンスファイナル勝者 vs.  イースタンカンファレンスファイナル勝者(16:30〜)

<会場>有明コロシアム

穴吹工務店はbjリーグを応援しています[/color][/size]