３日、東京・有明コロシアムでbjリーグ07−08プレイオフが行われ、大阪エヴェッサがライジング福岡を、また東京アパッチが仙台89ERSをそれぞれカンファレンスファイナルで破り、明日のファイナル進出を決めた。敗者の福岡と仙台は３位決定戦に臨む。
（写真：チーム一の30得点を奪ったロティック）◇ウエスタン・カンファレンスファイナル
大阪、ロティック＆ワシントンの活躍で快勝！大阪エヴェッサ 100−73 ライジング福岡
【第１Q】28−17【第２Q】25−23【第３Q】18−19【第４Q】29−14
大阪エヴェッサが第１Ｑから王者の貫禄を見せた。
リーグ一のリバウンドの強さをいかし、ライジング福岡の攻撃を17点に抑えた大阪。オフェンスでは絶好調のＧマット・ロディックが次々と３Pなどを決め、このＱだけで10得点をマークした。
勢いを増すロティックは続く第２Ｑでは全てのシュートを決め、11得点。加えて完全復活したエースのＦリン・ワシントンが大事なところで２Ｐを決め、チームを鼓舞した。
（写真：自らゴール下に切り込むガーデナー。俊敏さを見せる場面もあったが……） 一方、福岡はスコアラーのＧマイケル・ガーデナーやＦジョシュ・ペッパーズのシュートがリングに嫌われ、苦戦を強いられた。第２Ｑ以降、チームは徐々にいつもの軽快な動きを取り戻し始め、第３Ｑでは持ち味のスピーディな攻撃で一時は６点差まで追い上げた。しかし、ここにきてもガーデナー、ペッパーズは調子を取り戻せず、チームも波に乗りきることができない。
第４Ｑも再び大阪が試合の主導権を握り、結局27点という大差をつけて福岡を下し、３季連続でファイナル進出を決めた。
この試合、ロティックは３Ｐを８本中５本、２Ｐを８本中６本決めたのに対し、ガーデナーは３Ｐを５本中１本、２Ｐを９本中４本、ペッパーズは３Ｐを10本中３本、２Ｐを８本中２本しか決められず、この差がスコアーに大きく響いた。そして、それだけ大阪のディフェンスが機能していたとも言える試合だった。
「練習してきたことができた。今日の試合ではオフェンスもディフェンスも悪い部分はない。明日は今日と同じ集中力をもって臨むだけ」
試合終了後の会見で天日謙作HCがそう語ったように、大阪はここにきてもなおオフェンス、ディフェンスともに安定感を増している。３連覇という偉業達成の可能性は十分にありそうだ。
◇イースタン・カンファレンスファイナル
東京、わずか２点差を凌ぎ初のファイナルへ仙台89ERS 86−
88 東京アパッチ【第１Q】16−24【第２Q】24−24【第３Q】22−20【第４Q】24−20
（写真：ゴール下での激しい攻防が続いた） リーグ一のチームワークを誇る仙台89ERSとリーグ随一の個人能力をもつ東京アパッチの対戦は、東地区の王者を決めるにふさわしいゲームとなった。
第１Ｑこそ、東京アパッチが試合の主導権を握ったが、第２Ｑ以降は仙台が徐々に追い上げをはかる。第３Ｑが終わって68−62と、前半には最大16点差あった東京のリードは、わずか６点になっていた。
そして第４Ｑに入ると、一進一退の激しい攻防戦が展開される。積極的にゴールを狙う仙台はＦニック・ダーウィッツやＦボビー・セントプルーの活躍で１点差に迫ると、Ｇ高橋憲一が逆転のシュートを決めた。
しかし、東京も負けじとすぐにPFニック・デーヴィスのフリースロー（FT）で逆転。ここから点の取り合いが続き、会場はさらにヒートアップした。
残りちょうど４分のところで仙台のＧ松田大地がスチールからドリブルで一気にゴールに走りこみ、貴重な追加点をあげる。この時点で仙台が79−76と３点をリードした。
仙台にやや傾きつつあった流れを引き戻したのがＦデミオン・ベーカーだった。最後の４分間でベーカーは２Ｐ４本、さらにはFTを２本確実に決め、一人で10点を奪う活躍を見せた。仙台もニック、セントプルーが２Ｐを決めると、さらにＣパトリック・ワーティーが３Ｐを狙うという奇策を披露。このシュートが入っていれば同点だったが、ネットに沈めることはできなかった。
（写真：意気の合った応援でチームを支え続けた仙台のブースター） そして最後、東京に勝利を導いたのはPG青木康平だった。残り約４秒のところでファウルからFTを得ると、プレッシャーにも動じず、見事に２本とも決めたのだ。仙台はセントプルーの３Ｐで２点差に迫るも、ここでゲームセット。青木のFTでなんとか逃げ切った東京が、初のファイナル進出を決めた。
明日は大阪と東京とのファイナルおよび福岡と仙台の３位決定戦が行われる。果たして大阪が３連覇を達成するのか。それとも昨シーズンの最下位から見事復活した東京が初の栄冠に輝くのか――。いよいよ明日、今シーズンの王者が決定する。
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