第552回 星野仙一、初の連覇で「名将」へ!

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「頭の中は9割は来年のことを考えている。心配で心配でしょうがない」
 昨季、東北楽天を球団創設初のリーグ優勝、日本一に導いた星野仙一監督が、仙台での優勝パレードの際に発したセリフだ。

 日本一の立役者は言うまでもなくヤンキースに移籍したマー君こと田中将大だった。昨季成績は24勝0敗1セーブ、防御率1.27。
 もし昨季、楽天にマー君がいなかったとしよう。楽天の台所事情から考えて、代わりに2、3人が先発したと思われる。

「ウ〜ン、よくて(合計で)12勝12敗。本当ならローテーションに入れないピッチャーが先発を務めるわけですから、10勝14敗くらいが妥当でしょう」(球団関係者)

 仮に12勝12敗だったとすれば、楽天は70勝71敗3分となり、4位・福岡ソフトバンクに2・5ゲーム差をつけられた計算になる。
 もちろん、以上は“数字の遊び”に過ぎないが、球団初のリーグ優勝はおろか、クライマックスシリーズ進出すら危うかった可能性が高い。

 マー君が抜けた穴は、あまりにも大きい。ドラ1ルーキー松井裕樹の評価が日増しに高まっているが、あるコーチは「高卒ルーキーに頼ろうとは思っていない。ローテーションに入ってくれたら御の字」と語っていた。

 大黒柱不在のシーズンに誰よりも闘志を燃やしているのは星野だろう。

 今季で監督生活17年目を迎える星野だが、連覇は1度もない。再建人としての評価は定着したが、「名将」には、もう一息だ。

 昨季、星野は初めて日本シリーズを制した。“4度目の正直”だった。
 こう見ていくと星野は“大器晩成型”の指揮官と言える。時間をかけて、クリアできなかった目標に、ひとつひとつ挑んでいる。当然、「日本一」の次は「連覇」だろう。

 しかも“マー君抜き”での連覇となれば、監督としての評価は不動のものとなる。闘将にとっては文字通り、「負けられないシーズン」が始まる。

<この原稿は2014年3月3日号『週刊大衆』に掲載されたものです>
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