二宮: 今回はそば焼酎「雲海」のSoba&SodaのCMにも出演されている吉田羊さんをお招きしました。どうも、はじめまして。
吉田: はじめまして。清純さんはお酒好きだと聞いていますよ。

二宮: いきなりですね(笑)。私は吉田さんの方こそ、お酒が大好きだと伺いました(笑)。
吉田: たしなむ程度ですよ(笑)。福岡出身なので、かなりの酒豪と思われているみたいですけど、実際に飲む量はそんなに多くないんです。でも、お酒も、飲み会の雰囲気も大好きなので、ドラマの打ち上げなどはいつも楽しんでいます。

 CMではコミカルな主任役

二宮: よく飲むお酒は?
吉田: もちろん、そば焼酎「雲海」のSoba&Sodaです。最近は、ずっとSoba&Sodaが定番ですね。実はCMのお話をいただくまでは、そば焼酎自体を飲んだことがなかったんです。でも、九州生まれのせいか、それまでも焼酎が一番、体に合うお酒でした。その上で、そば焼酎を飲んでみると、とても飲みやすい。Soba&Sodaを飲んでいると、周りからよく「それ、何?」と聞かれるので、「そば焼酎のソーダ割りだよ」と説明して勧めると、「あっ、飲みやすい」と皆、飲んでくれる。どんな人にも楽しめる飲み方ではないかと思っています。

二宮: このコーナーに登場してもらったゲストの方々も同じような感想を口にされていますね。福岡限定で放映されているテレビCMで、まさに吉田さんが言っているように「すっきり、かろやか」だと。
吉田: Soba&Sodaは好みによって、お酒の量を調節できるところもよいですね。私も、ちょうどいい割合を見つけて飲んでいます。

二宮: では、CM出演をきっかけにSoba&Sodaのとりこになっていると?
吉田: そうなんです。いきつけのお店には、全部、そば焼酎「雲海」を頼んで置いてもらうか、マイボトルを持ち込んでいます。今回の対談場所の「高太郎」さんも、すぐ仕入れていただきました。お店としても、Soba&Sodaがメニューにあると、「これ、何?」とお客さんがくいついてくる。しかも専用のグラスがありますから、興味を持つ方が多いみたいです。実際に飲んでもらっても好評なので、今ではレギュラーメニューに加わっているそうです。

二宮: なんだか、宣伝部長も兼任という感じですね(笑)。
吉田: 現在、CMのテレビ放映は福岡限定なので、実家にいる家族か地元の友達しか観られない。だから、こちらで実地活動をしています(笑)。CM自体は雲海酒造のサイトで動画配信されていますから、その他の地域の方にはぜひ観ていただきたいですね。
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二宮: CMを拝見しましたが、コミカルな内容ですね。
吉田: ちょっとおっちょこちょいなキャラクターで、私の素に近い設定ですね。役柄は会社の主任なんですけど、これからバージョンが増えて、課長、部長と昇進していきたいなと思っています。『課長島耕作』みたいに(笑)。

二宮: となると、会長まで出世することになりますよ(笑)。おもしろい設定なので、反響も大きいのでは?
吉田: そうなんです。最初のバージョン(「そば&ソーダ登場」編)よりも、さらに新作(「スッキリしたい時」編)はコミカル色が増しているので評判がいいですね。そば焼酎といえば、そば湯割りとかお湯割りというイメージが一般的には強いでしょうから、Sodaで割ることを提案する上ではインパクトのあるCMができたかなと思っています。

二宮: CMにもいろいろ出演していますが、お酒は初めてだったとか。
吉田: はい。お酒は好きなので、いつかCMのオファーが来ないかなと思っていました。だから、雲海酒造さんのお話は「渡りに船」だったんですよ(笑)。この4月にも舞台で福岡に行って、屋台をはしごしていると、あるお店でSoba&Sodaのグラスが置いてあるのを発見しました。それでSoba&Sodaを注文して写真を撮ったら、カウンターにいた女性に「あれ? あなた、そのグラス持っている人とそっくりね」って(笑)。「よく言われるんですよ〜」と最初はごまかしていたんですけど、「本人じゃない?」とバレてしまいました。まぁ、そこから盛り上がって、「皆さん、Soba&Soda飲んでください」と宣伝もしてきましたよ(笑)。

 募集広告から始まった女優業

二宮: 吉田さんは福岡県久留米市の出身です。久留米は松田聖子さんや、藤井フミヤさんら芸能界で成功している人が多い。スポーツ界でもプロレスの坂口征二さんや競輪の中野浩一さん、競馬の内田博幸さんなど、たくさん輩出している印象を受けます。
吉田: 聖子さんは高校の先輩です。他にも有坂来瞳さんとか、田中麗奈さんも久留米出身ですね。

二宮: そういった人材が出てくるのは、久留米の土地柄なのでしょうか。
吉田: おそらく気質がミーハーなんでしょうね(笑)。東京に出て、一旗揚げたいという精神が強い。博多に出るくらいでは物足りないんです。

二宮: では、野球はやはり福岡ソフトバンク?
吉田: そうです。熱心なファンではないですが、勝つとうれしいですね。今年は日本一になって、いいシーズンになりました。 

二宮: ところで、「吉田羊」という芸名の由来は?
吉田: 本名が吉田羊右子(ようこ)なんです。右子をとったのが芸名になりました。ある先輩によると、吉田羊という名前は、すべての文字がシンメトリーで左右対称なので運気が上がるそうです。三谷幸喜さん、中井貴一さんもシンメトリーの名前なので、今になってみれば、この芸名にしたことでいろいろなお仕事をいただいて、人生が拓けてきたのかなと感じます。

二宮: 芸歴は何年くらいになるのでしょうか。
吉田: 東京に出て、学生時代にお芝居を始めて、そこから数えると今年で17年目になります。

二宮: もともと演じることに興味はあった?
吉田: それほど興味はありませんでした。人前に出て何かをすることは好きだったのですが、決して女優志望ではなかったんです。大学に入って周囲が就職活動を始める中で、私自身は会社勤めをしている姿が想像できなかった。「じゃあ、何をやりたいんだろう」と考えた時に、小さい頃から目立ちだがり屋だったことを思い出しました。そこでお芝居という選択肢が頭の中に浮かんだんです。その時は「今やらずして、いつやるんだ」という気持ちでしたね。

二宮: とはいえ、いきなり女優といっても、そう簡単にはなれないでしょう?
吉田: 当時、『ぴあ』という情報誌があって、その中に「演劇のメンバー募集」といった3行広告が入っていました。「3カ月後の舞台に出演できる女優募集」という欄があったので、「これだ!」と応募したんです。

二宮: 演技指導のスクールに通うとか、そういったステップを踏もうとは考えなかった?
吉田: もう、「すぐにでもやりたい」という思いが勝っていましたね。応募したら、幸いにも役をいただいて、それもなかなかの役どころでした。これがおもしろくて、舞台に立つことがクセになり、年に1、2回のペースで小劇場で定期的に演じるようになりました。

二宮: それが、今やテレビドラマや映画にも多数出演する女優となるわけですから、人生、何が起こるかわかりませんね。舞台から映像の道に進んだきっかけは?
吉田: これは今のマネジャーさんとの出会いが大きいですね。7年ほど前に、私の出演した舞台をマネジャーさんがたまたま観ていてスカウトされたんです。マネジャーさんはテレビ畑の人間だったので、「映像をやりませんか」と。最初は正直、「この人、何考えているんだろう?」と思いましたね(苦笑)。19歳や20歳の若い役者さんならまだしも、もう約10年も舞台でやっている女優なんて、どうやって売り込むんだろうと想像がつかなかったんです。ただ、スカウトしてくれるのも何かの縁。そう思い直して、マネジャーさんと2人で二人三脚で映像の世界に足を踏み入れました。

 印象深い『HERO』『純と愛』

二宮: どの役にも思い入れがあるでしょうが、今まで演じた中で一番印象に残っているのは?
吉田: うーん。トータルで考えると、9月に終了した『HERO』でしょうね。現場でも非常にいいものがつくれただけじゃなくて、それを多くの方にも観ていただけた。街に出ても「HERO観ています」と声をかけていただくことが増えましたから。知り合いや友人のみならず、皆さんに評価された。それは私個人としてもうれしいことでした。

二宮: 『HERO』は平均視聴率が20%を超えたとか。吉田さん演じる検事の馬場礼子もキラリと光っていました。
吉田: この馬場礼子も私の素に近いキャラクター。だから、すごく演じやすかったんです。主演の木村拓哉さんを中心に、チームワークが強い現場で、「また、このチームでやりたいね」という話をするほどでした。ただ、最初の頃はかなりプレッシャーも感じていましたね。

二宮: というのは?
吉田: 今回の『HERO』は13年前に大ヒットしたシリーズの第2弾。私も毎週欠かさず、観ていましたからね。そんなドラマに、新規参入メンバーとして出ることが視聴者にとっては「前の方が良かった」と思われる可能性もある。でも、実際に現場に行くと、もともとの『HERO』の雰囲気を残しつつ、新規参入メンバーの個性が生きる設定と演出だったんです。だから、たくさんの方に愛されるドラマになって本当に幸せでした。

二宮: 「月9」ドラマといえば、かつては常に高視聴率を叩きだしてきた看板番組でした。最近は、あまり話題にならないことが多かっただけに、出演者冥利に尽きるのでは?
吉田: 「毎週、月曜日が来るのを楽しみにしています」という言葉もいただいて、それが一番うれしかったですね。『HERO』は基本的に1話完結のスタイルなので、毎回観なくても流れについていけなくなることはない。それでも、毎回観ていただいた人が多かったのが、このドラマの持つエネルギーなんだと感じます。これをきっかけに「月9」の良さをもう一度、皆さんに知っていただいて、続けて観ていただければ、役者としてもありがたいです。

二宮: ドラマではNHKの朝ドラ『純と愛』も話題になりました。主人公の上司役を務め、スピンオフドラマも制作されるほどの評判でした。
吉田: 夏菜さんが演じるヒロインをホテルマンとして厳しく指導する桐野富士子ですね。あのドラマは「朝ドラらしくない」というのがコンセプトで、ヒロインには次から次へと艱難辛苦が襲いかかりました。勤めていたホテルは吸収合併で辞めることになり、実家のホテルも取り壊される。次に勤めたホテルも火事で焼け、最後は結婚した旦那が脳腫瘍で倒れて植物状態になる……。「朝の番組としては設定が重すぎる」という意見も聞こえてきました。

二宮: 確かに不幸続きの展開だと、朝から観るのはツライでしょうね。
吉田: 私も正直、「なんで、こんなに主人公にいろいろ背負わせるんだろう」と思ったことがありました。ところが、ヒロインの義理の父を演じた堀内正美さんが東日本大震災の被災地で復興活動もされていて、現地に行くと「あんなに辛いことがどんどん続いても、前を向いて生きていくヒロインの姿に元気づけられた」という声が多かったそうです。逆に言えば、「なんで、こんなに不幸続きなんだろう?」と思える人間は幸せということ。被災地で苦労されている方には、むしろ希望になっている。このことを知った時に、そんな見方もあるのかと、新たな発見がありました。

二宮: 視聴者のさまざまな反応に気づかされたドラマだったと?
吉田: 「そんな深いメッセージも込められていたんだ」とハッとさせられましたね。あのドラマへの出演は今では、とても意義深いことだったんだなと感じています。お仕事的にも『純と愛』は大きかったですね。たくさんの方に観ていただけたので、あれから、さらにいろんなオファーもいただけるようになりました。実は雲海酒造さんからの依頼も、この朝ドラから始まったと聞いています。その意味では、縁の深い作品になりました。

(後編につづく)

吉田羊(よしだ・よう)
2月3日、福岡県生まれ。2001年、劇団「東京スウィカ」を旗揚げ。07年、フジテレビ『愛の迷宮』でドラマデビュー。08年のNHK連続テレビ小説『瞳』、11年のNHK大河ドラマ「江」、12年のNHK連続テレビ小説『純と愛』などに出演。舞台にも三谷幸喜作・演出の東京サンシャインボーイズ復活公演『returns』(09年)、『国民の映画』(11年、14年)などに出演する。今年公開の出演映画は『魔女の宅急便』『六月燈の三姉妹』『幕末高校生』。7月からのフジテレビ月9ドラマ『HERO』では女性検事役で好評を集める。NHK『SWITCHインタビュー達人達』ではナレーションを担当。10月からフジテレビ『オモクリ監督』で進行役として、初のバラエティー番組レギュラーを務める。
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日本初の本格そば焼酎「雲海」。時代とともに歩み続ける「雲海」は、厳選されたそばと、宮崎最北・五ヶ瀬の豊かな自然が育んだ清冽な水で丁寧に造りあげた深い味わい、すっきりとした甘さと爽やかな香りが特徴の本格そば焼酎です。ソーダで割ることで華やかな甘い香りが際立ちます。
提供/雲海酒造株式会社

<対談協力>
おでん高太郎
 春夏秋冬、おいしいお酒とおでんが楽しめるお店です。

東京都世田谷区奥沢5−37−10(東急東横線自由が丘南口徒歩6分)
TEL:03-3721-3738
営業時間:
17:00〜24:00(L.O.23:30)
火曜日定休

☆プレゼント☆
 吉田羊さんの直筆サイン色紙を本格そば焼酎「雲海」(900ml、アルコール度数25度)とともに読者3名様にプレゼント致します。ご希望の方はより、本文の最初に「吉田羊さんのサイン希望」と明記の上、下記クイズの答え、住所、氏名、年齢、連絡先(電話番号)、このコーナーへの感想や取り上げて欲しいゲストなどがあれば、お書き添えの上、送信してください。応募者多数の場合は抽選とし、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。締切は12月11日(木)までです。たくさんのご応募お待ちしております。なお、ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。
◎クイズ◎
 今回、吉田羊さんと楽しんだお酒の名前は?

 お酒は20歳になってから。
 お酒は楽しく適量を。
 飲酒運転は絶対にやめましょう。
 妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。

(構成:石田洋之)


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