8月2日(土)に東京の国立競技場で行われるJリーグとKリーグの選抜チームによるオールスター戦「JOMO CUP 2008」に出場する36選手が7日に発表された。両チームのキャプテンを務める楢崎正剛(名古屋)、イ・ウンジェ(水原三星)と両チームの監督が会見に臨み、試合にかける意気込みを語った。
(写真:JOMO CUPを中心に並ぶ両チーム監督とキャプテン)
 昨年までJリーグチームの東西対抗で行われていたオールスターサッカーは、今年度からJリーグ選抜J−ALLSTARSと韓国Kリーグ選抜K−ALLSTARSの対戦に生まれかわる。

 J−ALLSTARSには韓国代表の金南一(神戸)、北朝鮮代表の鄭大世(川崎)を含む18名が選出された。日本代表選手では楢崎の他にも、DFの中澤佑二、田中マルクス闘莉王、MFの山瀬功治、中村憲剛、今野泰幸、駒野友一、阿部勇樹が名前を連ねている。しかし、FWには代表の選手はもちろん、日本人の選出はゼロ。日本サッカー界が抱える最大の問題を具現化したような選手構成になってしまった。だが、選出されたヨンセン、鄭、バレーの3名はリーグ屈指の破壊力を誇る。08年リーグ戦で3人合計19ゴールを挙げているFW陣がゴールを奪うことができるか注目だ。

 チームを指揮する鹿島アントラーズのオズワルド・オリベイラ監督は「Jリーグを代表する選手たちを選んだ。素晴らしい選手ばかりなので、高いパフォーマンスで技術と闘志のあふれる試合をしたい」と試合に対する意欲を述べた。キャプテンの楢崎は「このような大きな舞台でプレーする機会が与えられて嬉しい。試合を楽しみたいが、日韓の戦いでもあるので勝ちたい」と厳しい表情で必勝を誓った。鬼武健二チェアマンも「まず勝つことを前提に選出した。出場する選手は代表かそれに近い能力を持つ選手なので、ファンの皆さんには楽しみにしてもらいたい」と勝負にこだわる姿勢をみせた。

 一方、韓国Kリーグ側も気合十分だ。K−ALLSTARSには韓国代表のチョン・ギョンホ、チョ・ウォンヒなどが選出された。18名のメンバーにはブラジル人2名、モンテネグロ人1名が含まれている。

 キャプテンを務めるイ・ウンジェは2002年W杯日韓大会ベスト4の立役者で、韓国代表ゴールを守り続けている不動の守護神だ。「楢崎は完成度の高い素晴らしいGK」と対戦相手のキャプテンを讃えながらも、「最高のパフォーマンスを出しきって、試合に勝てるようがんばりたい。ファンの皆さんには大きなお祭りを楽しんでもらいたい」と楢崎とは対照的ににこやかな表情で話した。
(写真:お互いの健闘を約束し、握手する楢崎選手(左)とイ・ウンジェ選手)

 K−ALLSTARSを率いるのは元韓国代表監督で、日本でも名を知られているチャ・ボングン監督。現在はKリーグ首位の水原三星の監督で、ファン投票で選出されK−ALLSTARS監督に就任した。「記念すべき第1回の監督に選ばれて光栄だ。最善をつくして両国のファンの期待に応えられるようないい試合をしたい。Kリーグの中でも素晴らしいテクニックを持つ選手達を選んだ。現在のベストメンバーで最強の布陣だ」と対戦に自信をのぞかせた。

 両選抜の対戦は第1回の今年は日本で開催されるが、来年は韓国で行われる予定だ。JリーグとKリーグが互いにライバルとして新たな時代を切り拓くような大会になることを期待したい。

【J−ALLSTARS出場選手】
GK
楢崎正剛(32、名古屋グランパス)
都築龍太(30、浦和レッズ)
DF
中澤佑二(30、横浜Fマリノス)
岩政大樹(26、鹿島アントラーズ)
田中マルクス闘莉王(27、浦和レッズ)
新井場徹(29、鹿島アントラーズ)
駒野友一(27、ジュビロ磐田)
MF
今野泰幸(25、FC東京)
金南一(31、ヴィッセル神戸)
小笠原満男(29、鹿島アントラーズ)
山瀬功治(26、横浜Fマリノス)
二川孝広(28、ガンバ大阪)
阿部勇樹(26、浦和レッズ)
中村憲剛(26、川崎フロンターレ)
金崎夢生(19、大分トリニータ)
FW
フローデ・ヨンセン(34、名古屋グランパス)
鄭大世(24、川崎フロンターレ)
バレー(26、ガンバ大阪)

※( )内は年齢、所属