21日、日本サッカー協会(JFA)はJFAハウスで記者会見を行い、急性脳梗塞で順天堂大学浦安病院に入院しているイビチャ・オシム日本代表監督の現況について、田嶋幸三専務理事は「医師団から公式の発表は今日はなかった。まだ意識はない。変化がないということは(経過が)順調と考えている」と語った。
(写真:会見に臨んだ田嶋幸三専務理事)
 オシム監督は今までと変わらず集中治療室(ICU)で意識のない状態だが、医師団の報告を受けた家族の雰囲気がこれまでで一番穏やかだったという。妻のアシマさんは「今までで一番ゆっくり休めている」と語り、長男のアマル氏は本日19時20分より行われる北京五輪最終予選最終戦のことで田嶋理事に質問を投げかけ、千葉の教え子で鼻骨を骨折しているDF水本のことなどを気にかけていたようだ。

 また、家族は病室をアットホームな雰囲気にすべく、昨日からボスニア・ヘルツェゴビナやクロアチアの音楽をかける準備をしているという。田嶋理事は「いい方向に向かっているかについて客観的なことは申し上げられないが、(家族の様子から)それほど悪くない状態であると察することができるのかもしれない」と話した。

 報じられている昨日の川淵キャプテンと家族の話し合いについては「こういう状況で色々なことが動いているのは誰にでもわかる。アマルさん、アシマさんも察しているところはあると思う」と後任人事の動きが進んでいることを認めながらも、「私たちは(メディアが報じた)勇退という言葉を使うつもりはない。(後任人事を一任している)技術委員長の小野とは何度か電話で話しているが、この件については基本的にノーコメントだ」と語った。