ボストン・レッドソックスの松坂大輔は14日、オールスターゲーム前の最終戦となるボルティモア・オリオールズ戦に先発。6回を4安打無失点に封じ、2年連続の10勝目(1敗)をマークした。レッドソックスは2−1で接戦をモノにし、レイズを抜いてア・リーグ東地区首位に立った。
 この日の松坂は制球に苦しんだ。初回にヒットと四球で2死1、2塁のピンチを招くと、2回にも先頭打者に四球を与える。3回も四球からスコアリングポジションに走者を背負い、決して調子はよくなかった。

 しかし、あと1本を許さず、序盤を無失点に封じる。中盤に入っても5回に3連続四死球で1死満塁の状況をつくってしまったが、4番のオーブリー・ハフを空振り三振、5番のメルビン・モーラをピッチャーゴロに仕留め、最大のヤマ場を切り抜けた。終わってみれば6回を投げて6四死球を与えながら、初回からきれいにゼロを並べた。

 レッドソックスは7回から継投策。岡島秀樹ら3投手をつないで相手の反撃を1点のみに抑えた。7回の頭から登板した岡島は連続四球を出したものの、3分の2イニングを無失点でマウンドを後続に託した。

 今季の松坂は開幕から8連勝を収めるなど、順調に白星を重ねている。前半戦での10勝到達は昨年とほぼ同じペースだが、防御率は2.65と安定感が増してきた。昨季は後半、5勝6敗と負けが込み、15勝12敗の成績に終わった。昨季の勝ち星を上回るためには夏場以降の投球がカギとなるだろう。

 松坂の次回登板は23日のシアトル・マリナーズ戦になる予定。日米通算3000本安打まで、あと11本としているイチローに記録達成の可能性がある。海を越えた平成の名勝負が大記録に花を添えるのか。楽しみな対決になりそうだ。