東京ヤクルトの伊藤秀範(元香川)が4日、呉市二河野球場で行われた広島東洋カープ戦で昨年9月7日(中日戦)以来、NPBで2度目の先発登板を果たした。ところが初回にアレックス、栗原健太に連続タイムリーを浴びるなど、いきなり2失点。2回の攻撃のチャンスで代打を送られたため、この回限りで降板となった。

 1軍に昇格した前日に先発を告げられたという伊藤は、先頭の東出輝裕に高く浮いたスライダーを詰まりながらもレフト前へ運ばれる。2番・赤松真人の犠打でランナーを進められた後、3番・アレックスにはシュートをライト線にはじき返され、1点を失う。さらに4番・栗原健太も1−3とカウントを悪くしたところで、スライダーをライトへ流し打たれ、追加点を奪われた。その後も得点圏に走者を背負い、シーボルにはセンターに大飛球を打たれるなど、冷や汗の出る投球だった。

「ボールが高めに抜けてしまった」と試合後、本人が反省したように、この内容では2回で代打を出されるのは無理もない。与えられたチャンスはわずか1イニング26球。試合は乱打戦となり、負け投手にこそならなかったが、ヤクルトは11−12で敗れた。長時間の試合を伊藤はどんな思いでベンチから見つめていただろう。悔しさはマウンドでぶつけるしかない。


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