9日に行われた柔道女子48キロ級の谷亮子(トヨタ自動車)は準決勝でドゥミトル(ルーマニア)に敗れ、“ママでも金”はならなかったが、3位決定戦でリュドミラ・ボグダノワ(ロシア)に一本勝ちをおさめ、銅メダルを獲得。日本人メダル第1号となった。
 谷は、1回戦でサヤカ・マツモト(米国)、2回戦で地元・中国の呉樹根、3回戦ではパレート(アルゼンチン) といずれも優勢勝ちをおさめ準決勝進出を決めたが、準決勝ではドゥミトル(ルーマニア)との組み手争いからなかなか技をかけることができず、指導ポイント一つの差で敗れた。

 3位決定戦ではボグダノワに2分30秒過ぎに払い腰で一本勝ちをおさめ、銅メダルを獲得した。
 谷は日本女子初の五輪3連覇こそ逃したものの、五輪で金2つ、銀2つに加え今大会の銅メダルと、出場した5大会連続でメダル獲得する快挙を果たした。

 準決勝で谷を破ったドゥミトルが決勝で一本勝ちをおさめ、金メダルを獲得した。

 男子60キロ級の平岡拓晃(了徳寺学園職)は、初戦の2回戦でタラヘ・ウィリアムズマレー(米国)に敗れた。この階級は前回アテネ大会まで野村忠宏(ミキハウス)が3連覇していたが、日本勢の4大会連続金メダル獲得を逃した。
 平岡は、3分過ぎに指導ポイントを取られ、その後腕ひしぎ十字固めでチャンスもつくったがポイントを奪えず、まさか初戦敗退。続く3回戦でウィリアムズマレーが敗れたため敗者復活戦にまわれず、メダル獲得を逃した。

谷選手のコメント
「負けは負けとして受け止めています。自分の全力を出した結果。残念というよりも、応援してくださった皆さんに感謝したい。こうした長年応援してもらえるような選手になることが選手としての目標だった。支えてくれた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです」

平岡選手のコメント
「緊張はありませんでした。今の自分の実力だと思います。少し休んで気持ちを整理したいと思います」