19日、レスリングは男子フリースタイルの2階級が行なわれ、55キロ級の松永共広は決勝でセジュード(アメリカ)に敗れ、男子レスリング陣のソウル五輪以来20年ぶりの金メダル獲得はならなかった。60キロ級の湯元健一は準決勝でバルザルグレエフ(キルギス)を下して銅メダルを獲得。松永と湯元は五輪初出場でメダルを獲得する快挙を成し遂げた。
 松永は1回戦でアフリカ選手権王者のディアッタ(セネガル)にフォール勝ちし、2回戦ではアクグル(トルコ)を判定2−0、3回戦でもマンスロフ(ウズベキスタン)を判定2−1で退け、磐石な戦いを見せる。続く準決勝のクドゥホフ(ロシア)戦も危なげなくフォール勝ちした。

 決勝ではセジュードから第1ピリオドで先にバックを奪って先制ポイントをあげたが、タックルから投げられて2ポイントをとられる。松永は1ポイントを奪い返して同点にしたが、大きなポイントをとったセジュードが第1ピリオドをモノにした。第2ピリオドも落とした松永は惜しくも銀メダルに終わったが、52年ヘルシンキ大会から続く同競技での連続メダル獲得の伝統を堅持した。
 
 60キロ級に登場した湯元は初戦の2回戦でコリャキン(タジキスタン)に第1ピリオドを奪われたが、第2ピリオドのフォールで逆転勝ちした。3回戦のドゥット(インド)戦も第1ピリオドを落としたが、第2、3ピリオドを連取。しかし、準決勝でフェドルイシン(ウクライナ)に判定0−2で敗れてしまう。だが、湯元は気持ちを切らさず、3位決定戦で昨年の世界選手権で敗れたバルザルグレエフを判定2−0で退け、銅メダルを手にした。