19日、体操種目別では男子鉄棒に冨田洋之(セントラルスポーツ)と中瀬卓也(徳洲会)、女子平均台に鶴見虹子(朝日生命クラブ)が出場したが、いずれもミスが大きく影響し、メダル獲得にはいたらなかった。
 男子種目別の最終種目となった鉄棒決勝では団体銀メダルに大きく貢献した冨田と中瀬が出場した。団体決勝では15.52をマークした中瀬は落ち着いた演技で大技のコールマンなどを正確に決めた。最後の着地は左足が一歩前に出てしまったものの、なんとかもちこたえた。途中までは3位とメダル圏内だったが、後半の選手が高得点をマークし、結果は5位に終わった。

 中瀬に続いて登場した冨田は、、「世界で一番美しい」と言われる冨田らしさを存分に発揮した演技を披露。世界選手権では何度も失敗したコールマンも完璧に演じきった。しかし、着地でヒザが割れ、左手をついてしまった。苦笑いを浮かべる冨田。着地の失敗が大きく響き、15.225で6位に終わった。


■冨田洋之選手のコメント
「後味が悪い感じになったが、着地以外は全て完璧だった。それだけに、着地は悔やまれる。練習もしっかりとつめてきていい状態で(オリンピックを)迎えられた。鉄棒の最後の最後で悔しい思いをしたが、それまでは納得した演技ができたので幸せなオリンピックだった」

■中瀬卓也選手のコメント
「全体を通して大きな失敗はしなかったので、いいオリンピックだった。(今日は)メダルの可能性があっただけに、いつもよりは緊張感があった。もっと緊張してメチャクチャになるかと思ったが、思ったより身体は動かせたし、楽しんで演技できたのでよかった。次は種目別などでもメダルをとれるようにしたい」

 女子体操種目別の平均台決勝では日本代表最年少15歳の鶴見が出場した。落ち着いたスタートを切り、3つの組み合わせ技も無難に演じきった鶴見。途中で落下する場面もあったが、その後は冷静に演技を続け、着地も無難に決めた。結果は14.450と8人中最下位に終わった。

■鶴見虹子選手のコメント
「団体はよかったが、個人総合や種目別は自分の力を発揮できなかった。(種目別の平均台は)ギリギリの8番で入ったので、すごく緊張したが、落ち着いてやろうと思った。(今後は)質の高い演技ができるレベルの高い選手になりたい」