12日、「クラブワールドカップ2007」の準決勝が行われ、南米代表のボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)が1−0でアフリカ代表のエトワール・サヘル(チュニジア)を破り、決勝進出を決めた。前半37分に先制すると、後半に退場者を出したが逃げ切った。ボカは13日に行われる準決勝浦和レッズ対ミランの勝者と16日の決勝で戦う。

◇12月12日、国立
ボカ・ジュニアーズ 1−0 エトワール・サヘル
【得点】
[ボ] ネリ・カルドーソ(37分)
 アルゼンチンの名門が苦しみながらも、決勝へ駒を進めた。

 ボカは、FWパレルモとFWパラシオの新旧アルゼンチン代表2トップが先発。対するエトワールは、19歳のエースFWシェルミティ、準々決勝で決勝ゴールを挙げたMFナリーがスターティングメンバーに入った。

 ボカ有利という戦前の予想を覆して、試合は前半から一進一退の展開。ボカは自慢の2トップにくさびのボールが入らず、攻撃の形をつくることができない。逆に、身体能力の高いエトワールに左サイドを突破される場面が目立つ。

 だが、ワンチャンスを逃さないところはさすがだ。前半37分、パレルモが後方からの浮き球を絶妙なワンタッチで左サイドのぽっかりと空いたスペースへ。このボールに追いついたパラシオがつなぎ、最後はMFカルドーソが左足でGKの頭上を破った。エトワールの4バックも統制がとれていたが、パレルモの一つのパスで崩された。

 後半20分には、MFバルガスが2枚目のイエローカードをもらって退場。数的不利での戦いを余儀なくされた。だが、パラシオやMFバネガを中心にしっかりタメをつくって、ゲームをコントロール。後半の頭に3トップへ移行したエトワールにチャンスをつくられたがゴールは許さず、南米勢として3年連続の決勝進出を決めた。

「もっとたやすく勝てたかもしれないが、試合展開など難しいところがあった。均衡を崩すような選手がなく、スペースを見つけられなかった」
 ボカのルッソ監督は苦戦の理由をそう説明した。16日の決勝に向けては「相手はまだ決まっていないが、どのクラブと戦うようになってもボカのサッカーをしたい。中盤を改善して、もっとリズム感よくプレーしたい」と語り、「我々は若手とベテランの融合がうまくいっている。(決勝に出場できない)バルガスの代わりになる選手はいくらでもいる」と優勝に自信を見せた。

 一方、敗れたエトワールは数的有利を生かせなかったことが響いた。後半ロスタイムにはFWシウバが右クロスに飛び込んだが、ヘディングシュートはわずかにポスト左にそれた。マルシャン監督は「選手は本当に素晴らしいプレーをした。ボカよりもチャンスはつくったと思う。ただ、彼らとは経験と個人の能力に差があった」と話し、16日の3位決定戦に向けて「4位より3位がいい。もっと上に行きたい」と意気込んでいた。

<今後のスケジュール>

【準決勝】
◇12月13日(木)
・アジア代表浦和レッズ(日本) × 欧州代表ミラン(イタリア)

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