7日、「クラブワールドカップ2007」が開幕。AFCチャンピオンズリーグ2007準優勝で開催国枠出場のセパハン(イラン)が3−1でオセアニア代表のワイタケレ・ユナイテッド(ニュージーランド)を下して、決勝トーナメント1回戦を突破した。前半5分も経たないうちに2ゴールを奪うと、後半も1点を加えて逃げ切った。セパハンは10日に準々決勝(豊田スタジアム)でアジア代表の浦和レッズ(日本)と戦う。

◇12月7日、国立
ワイタケレ・ユナイテッド 1−3 セパハン
【得点】
[ワ] オウンゴール(73分)
[セ] エマド・モハメド(2、4分)、アブドゥル・ワハブ(46分)
「最初の5分で2点を奪えたのはラッキーだった。その後は比較的楽に試合を進められた」
 セパハンのルカ・ボナチッチ監督のコメントがこのゲームを表していた。

 負傷の司令塔ナビドキアを温存したセパハンは試合開始からワイタケレに襲い掛かった。前半2分、ライン裏に送られたシュート性のパスをMFエマド・モハメドがコントロールして頭で左隅へ流し込む。そのわずか2分後にも、後方からのパスをエマドが右足で決めた。エマドがボールに触れる前にワイタケレDFがPA内でハンドの反則を犯したが、ゴールが認められた。

 2点のリードを奪ったセパハンは、その後もボールを圧倒的に支配する。後半開始にはワイタケレのミスにより追加点。MFアブドゥル・ワハブが思い切りよくミドルシュートを放つと、GKサイモン・イーディがファンブルし、ボールはゴール左隅へ吸い込まれた。

 3点を追いかけるワイタケレは残り15分でフィジカルの強さを生かしたパワープレーを仕掛けるも、セパハンDFハジ・アギリのオウンゴールで1点を返すのが精一杯。3−1でセパハンの準々決勝進出が決まった。

 今季から5位決定戦が廃止されたため、セミプロ軍団の挑戦は終わりを告げた。ワイタケレのミリシッチ・クリストファー監督は「(結果に)非常にがっかりしている。なぜ、開始早々の5分間であれだけのミスが出たかがわからない」と頭を抱え、主将のDFダニー・ヘイは「開始5分間のミスを取り戻せなかった。我々はナビドキアを警戒していたのだが、彼が出場しなかったので狂った部分があったのかもしれない」と敗因を語った。また、試合の終盤にワイタケレに声援を送った日本の観衆に感謝の意を表していた。

 一方、ルカ・ボナチッチ監督はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2007の決勝以来、約1ヶ月ぶりの浦和との再戦について多くを語らなかった。「前日会見で浦和についての質問が数多く飛び、愉快ではなかった。今日勝ったことでようやく話せる」としながらも「ACL決勝で我々を破った浦和と戦えることを嬉しく思っている」としかコメントせず。沈黙に10日の準々決勝への強い意気込みをにじませた。

<今後のスケジュール>

【準々決勝】
◇12月9日(日)
・アフリカ代表エトワール・サヘル(アフリカ) × 北中米カリブ海代表パチューカ(メキシコ)

【準々決勝】
◇12月10日(月)
・アジア代表浦和レッズ(日本) × 開催国枠セパハン(イラン)

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