ワイタケレ・ユナイテッド(ニュージーランド)は04年にオークランド西地域の12クラブが統合されて設立されたばかりの歴史の浅いクラブである。この4月、オセアニア・チャンピオンズリーグ決勝でバ(フィジー諸島)と対戦。第1戦(アウェー)を1−2で落としたものの、第2戦(ホーム)で1−0で勝ち、アウェーゴール数で上回って初優勝。設立後3年も満たず、オセアニア代表の座を射止めた。
 昨年の代表であるオークランドシティと同じく、セミプロのチーム。それぞれが職業を持ち、練習を毎日行うことはできない。
 今大会は、クラブが創立されて初の国際大会。練習量では他大陸の代表クラブに劣るが、持ち前のフィジカルの強さを生かして意地を見せたい。

 チームの主将で精神的支柱がDFダニー・ヘイ(32)。元ニュージーランド代表主将であるダニーは192センチの長身を誇るディフェンダーだ。イングランド・プレミアリーグのリーズ・ユナイテッドに所属していた経歴があり、欧州チャンピオンズリーグに出場したこともある。設立されて間もなく、経験が少ないセミプロのチームにおいて、頼れる存在といえるだろう。

 前線で核となる選手は、ソロモン諸島代表FWコミンス・メナピ(31)だ。185センチで身体能力が高く、今回のオセアニア・チャンピオンズリーグは5ゴールを挙げて得点王に輝くとともに、チームをオセアニア王者へと導いた。同じくソロモン諸島代表FWベンジャミン・トトリ(21)と組む2トップがカウンターで得点を獲るのが、チームのスタイルだ。昨年大会にオークランドシティで出場したDFダレン・ベーズリー(35)、DFニール・エムブレン(36)の両イングランド人にも大きな期待がかかる。

 開幕戦では、今季のAFCチャンピオンズリーグのファイナリストであるセパハン(イラン)と激突する。12月3日に、他クラブに先駆けて来日するなど気合は十分。オークランドシティが1勝もできずに敗退したこともわかるように、苦戦は必死だが、セミプロ軍団の挑戦を見守りたい。

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