ワイタケレ・ユナイテッド(ニュージーランド)は昨年のクラブワールドカップに続き、2回目の出場となる。04年にオークランド西地域の12クラブが統合されて設立されたばかりの歴史の浅いクラブ。今年4月に行われたオセアニア・チャンピオンズリーグ決勝でコッサFC(フィジー諸島)と対戦。第1戦(アウェー)を1−3で落としたものの、第2戦(ホーム)では5−0で圧勝し、日本への切符を手にした。
 ワイタケレはセミプロのチーム。それぞれが職業を持ち、練習を毎日行うことはできない。
 しかし今大会は2度目の出場というアドバンテージがある。練習量では他大陸の代表クラブに劣るが、持ち前のフィジカルの強さを生かして意地を見せたい。

 チームの核となる選手はニール・エンブレン(37)と主将で精神的支柱がDFダニー・ヘイ(33)。エンブレンはイングランドの数クラブで10年以上に渡ってプレーしてきた選手。そしてヘイは元ニュージーランド代表主将だ。彼は欧州チャンピオンズリーグに出場したこともある。経験が少ないチームにあって、ベテラン二人の存在は大きい。

 また攻撃陣ではクラブW杯に向けて、元横浜FCのブラジル人MFアドリアーノ(登録名はピメンタ)も補強した。ソロモン諸島代表FWベンジャミン・トトリ(22)とのツートップに注目だ。

 12月11日に行われる開幕戦では、AFCチャンピオンズリーグ準優勝のアデレード(オーストラリア)と激突する。オーストラリアがアジアサッカー連盟に転籍したとはいえ、実際は“オセアニア対決”となる。ライバル国相手に負けられない気持ちは強いだろう。昨年は1勝もあげられず日本を去ったが、今年はぜひ貴重な勝利をものにしたいところだ。