前身である松下電器産業サッカー部の創立は1980年。91年のJリーグ創設時より加盟している10クラブのうちの一つ(開幕は93年)だ。リーグ開幕当初は下位争いの常連クラブだったが、自前の育成選手が台頭してきた97年頃から上位争いに加わり始める。05年には念願のJリーグ初優勝を果たし、その2年後にはヤマザキナビスコ杯も制している。
 08年アジアチャンピオンズリーグ(ACL)では、西野朗監督が「目標はグループリーグを勝ち抜くこと」と口にするほど苦戦が予想されていた。しかし大会が始まるとグループリーグを無敗で突破。さらには準々決勝、準決勝の4試合でも3勝1分と1試合も落とすことなく決勝まで上り詰めた。

 11月に行われた決勝は圧巻の一言だった。アデレード(オーストラリア)との対戦は、第1戦(ホーム)で3−0、第2戦(アウェー)で2−0と2戦合計5−0で相手を完膚なきまで叩きのめし、日本勢として2年連続のACL制覇を果たすと同時にクラブW杯出場権を獲得した。

 決勝での大量得点でもわかるとおり、ガンバ最大の売りは西野監督が標榜する攻撃サッカー。その中心にいるのは日本代表でも欠かすことのできない選手となったMF遠藤保仁(28)だ。抜群の視野の広さから繰りださせる正確なパスや精度の高いFK、PKはどれも十二分に世界に通用するレベルにある。国内のみならず世界からも熱い視線が注がれている選手の一人だ。

 FWではルーカス(29)と山崎雅人(27)の二人に注目したい。ブラジル人のルーカスは抜群の得点力でワントップを任せられ、ACL決勝では3得点を挙げ、ガンバをアジア王者に導いている。山崎はACL得点ランクトップの6得点を挙げている。クラブW杯の舞台ではスーパーサブとして、その得点能力に期待がかかる。

 昨年、アジア王者としてクラブW杯に出場した浦和レッズは準決勝で大会を制したACミランに0−1で敗れた。ガンバの目標はライバルである浦和を超えること、つまり決勝へ駒を進めることだ。そのためには“赤い悪魔”マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)を超えなければならない。ガンバの快進撃を目の当たりにすること、それは日本のみならずアジアのサッカー史に残る偉業となる。ガンバの攻撃サッカーが世界の強豪にどこまで通用するか楽しみにしたい。


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