5日、サッカーU-22日本代表は4ヶ国大会(中国・瀋陽)の最終戦でU-22ボツワナ代表と戦い、0−1で敗れた。日本は前半からペースを握ったが、後半開始早々に決勝点を奪われて、追いつけなかった。大会の通算成績は1勝1分1敗に終わった。

◇8月5日、中国・瀋陽
U-22日本代表 0−1 U-22ボツワナ代表
【得点】
[ボ] アモス(46分)
 有終の美を飾ることとはできなかった。

 日本の先発は大会3戦目にして初先発のFWカレンとFW李の2トップ。過去2試合で安定したセーブを見せてきた主将のGK西川に代わって、GK武田がゴールマウスに立った。

 前半、日本は得点こそ奪えなかったものの、押し気味に試合を進める。だが、後半開始早々の1分、アモスに豪快なロングシュートを決められて、痛恨の失点。1点を追いかける日本はFW平山、FW岡崎らを投入し、同点ゴールを狙いにいったが、最後までゴールを奪うことができなかった。最終戦を白星で飾れず、大会を1勝1分1敗で終えた。

【反町監督「恥ずかしいゲーム」】

 五輪最終予選に向けて、不安の残る壮行試合となってしまった。相手のボツワナは、この世代で初めて対戦するアフリカ勢とはいえ、組織力で上回る日本は序盤から好機をつくった。試合開始早々、MF枝村がPA右に侵入し、右足で狙う。その後も左サイドのMF菅沼を中心に攻めた。

 だが、いかんせんゴールが遠い。30分、菅沼の左クロスからFWカレンが至近距離から左足でシュートを放つも、コースが甘く、GKに防がれる。その悪い流れから、後半開始してわずか38秒、左サイドから流れたボールをロングシュートで決められてしまう。後半開始したばかりという時間帯に生まれた気の緩みを突かれた。そして、これが決勝点になった。

 アウェーの洗礼は確かに大きかった。日本がゴールチャンスを外したり、ファウルを犯したりするたびに、地元・中国の観客は歓声をあげる。全て中国人で構成された4人の審判団も決して公正な笛は吹かなかった。それでも、日本にとっては勝たなければいけないゲームだった。

 試合後、反町監督は怒っていた。「非常に恥ずかしいゲームだった。チームを立ち上げて1年経つが、これまでやってきたことは何だったのだろうと。選手たちには気持ちや覇気が見られなかった」。後半12分に途中交代を余儀なくされたMF増田も「こういうレベルの相手に負けてしまうとは……。もっとしぶとくなって、考えてサッカーをしなくてはいけない」と唇を噛んだ。

「(五輪最終予選に向けて)今回の3試合は有意義だったと思う」。反町監督はそうも言った。U-20世代の融合など明るい話題がないわけではない。22日には、ついに北京五輪最終予選が始まる。今日のような試合を繰り返してはならない。

<日本代表出場選手>

GK
武田洋平

DF
一柳夢吾
⇒平山相太(74分)
千葉和彦
⇒河本裕之(50分)
田中裕介
福元洋平

MF
増田誓志
⇒安田理大(57分)
菅沼実
枝村匠馬
青山準
⇒上田康太(62分)

FW
カレン・ロバート
⇒岡崎慎司(57分)
李忠成