WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)1次ラウンドは日本時間11日、各地で3試合が行われ、D組ではドミニカ共和国がオランダに延長の末、1−2と逆転サヨナラ負けし、1次ラウンド敗退が決まった。ドミニカは両チーム無得点で迎えた延長11回、相手の守備のミスもあって1点を勝ち越したが、その裏にカブスでセットアッパーとして活躍しているカルロス・マーモルが2失点。まさかの敗戦を喫した。勝ったオランダは1次ラウンド通過を決めた。C組ではベネズエラがイタリアを10−1で下し、2次ラウンドへ。またB組はキューバがオーストラリアに対して5−4の逆転勝利を収め、韓国、日本が待つ2次ラウンド進出が決定した。
(写真:先発で4回無失点と好投したオランダ先発のスタウベルゲン) 野球は何が起こるかわからない。ドミニカの名前が早くも消えた。しかも格下とみられていたオランダに2度も足元をすくわれた。前回大会はベスト4、今回も優勝候補に挙げられていた強豪にとって屈辱の敗北だ。
とにかく打線が機能しなかった。ハンリー・ラミレス、デビッド・オルティーズ、ミゲル・テハダが中軸に座るスタメン9人のメジャーリーグ通算ホームラン数は合計1050本、通算安打数は7999安打。そんな実績を持つ彼らがメジャー経験すらないオランダ投手陣に対し、点が奪えない。
毎回のように走者を出しながら、「オレが決めてやる」と力が入ったのか、初戦で敗れた時のリプレーを見るように勝負どころで凡打を繰り返す。スコアボードには1回から10回までゼロが並んだ。
試合が動いたのは延長11回だ。2死1塁から2番ホセ・ボーティスタのライナーをライトが後逸。ドミニカにラッキーな形で先制点が入った。しかし、この虎の子の1点を守りきれない。
その裏、オランダはチーム初の長打となる二塁打を足がかりに1死3塁のチャンスをつくる。ここでライナーを後逸したジーン・キングサールが汚名返上の同点打。さらにドミニカに牽制悪送球のミスが出て、走者は一気に3塁へ進む。その後、2死1、3塁となって、4番ユレンデル・デカステルの打球は1塁線へ。これを1塁手がはじき、3塁走者が歓喜のホームイン。ドミニカにとって守りの乱れが致命傷になったのも、初戦と同じだった。
オランダはこれで米国、ベネズエラ、プエルトリコとともに2次ラウンドを戦う。投手陣が3試合で6失点と好調なだけに、野球版オレンジ旋風がどこまで吹き続けるか楽しみだ。
◇B組
代打・ペラザ、逆転2ランキューバ代表 5 = 001001120 オーストラリア代表 4 = 000103000
(キ)チャップマン−N.ゴンザレス−ラソ−ベタンコート−○ヒメネス
(オ)T.ブラックリー−モス−●トンプソン−B.トーマス
本塁打 (キ)セスペデス2号ソロ、ペラザ1号2ラン
【今後の試合】 ※日時は日本時間
ゲーム5
メキシコ−
オーストラリア 12日(木)11:00
ゲーム6
キューバ−
ゲーム5の勝者 13日(金)10:00
◇C組
1イニング4HRも飛び出し、快勝イタリア代表 1 = 000000100
ベネズエラ代表 10 = 00045010×(イ)オッタビーノ−●シルバ−オレンバーガー−パネラッティ−ラムーラ−コラディーニ−チッロ−マエストリ
(ベ)○E.ゴンザレス−R.ラミレス−F.ロドリゲス−V.モレノ
本塁打 (ベ)アブレイユ1号ソロ、M.カブレラ1号ソロ、J.ロペス1号2ラン、R.ヘルナンデス1号ソロ
【今後の試合】 ※日時は日本時間
ゲーム6
米国−
ベネズエラ 12日(木) 7:30
◇D組
6投手の継投でドミニカ打線かわすドミニカ共和国代表 1 = 000000000 01
オランダ代表 2 = 000000000 02×(ド)ヒメネス−P.マルティネス−T.ペーニャ−R.ペレス−マルテ−●マーモル
(オ)スタウベルゲン−スミット−コルデマンス−ニューマン−マルクウェル−○ボイド
【今後の試合】 ※日時は日本時間
ゲーム6
プエルトリコ−
オランダ 12日(木) 6:00