WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)2次ラウンドは日本時間17日、2組のベネズエラがプエルトリコを2−0で下し、準決勝進出1番乗りを果たした。1組ではキューバがメキシコを7−4で破り、18日に行われる韓国−日本の敗者と対戦することが決まった。なお、韓国−日本の先発投手は予想通り、韓国が奉重根、日本がダルビッシュ有と発表された。
(写真:セーブをあげたベネズエラの守護神F.ロドリゲス)
 球数制限のあるWBCでは継投がカギを握る。最後を締める絶対的なクローザーの存在は必要不可欠だ。4強に名乗りをあげたベネズエラには、すべてを託せる男がいる。K・ロッドことフランシスコ・ロドリゲスだ。

 昨季は62セーブとメジャーリーグシーズン記録を打ち立てた右腕は2点リードの8回、2死1、2塁の場面でマウンドに上がった。対するバッターはフェリペ・ロペス。15日の米国戦では1発を放っているバッターだ。しかし、数々の修羅場をくぐり抜けてきた守護神は動じない。ロペスのバットに空を切らせ、あっさりとピンチを脱する。最終回も三者凡退で試合を終わらせ、ベネズエラを初の準決勝に導いた。

 磐石の抑えがいれば、投手陣は安定する。先発のフェリックス・ヘルナンデスは5回途中を無失点。毎回のように走者は背負ったが、7つの三振を奪った。2番手以降も米国をコールド勝ちしたプエルトリコ打線に得点を与えず、K・ロッドまで確実にバトンを渡した。

 打線は3回にカルロス・ギーエンのタイムリーで先制。7回にはラモン・ヘルナンデスのセンターへのホームランが、一時、インプレーと判定されるハプニングもあったが、貴重なソロアーチで突き放した。ここまで4試合で2失点と好調のプエルトリコ投手陣から大量点は奪えなかったものの、チーム打率.299は準決勝進出の可能性がある国の中ではキューバ、プエルトリコに次いで第3位。投打のバランスがとれたベネズエラは、現時点でもっとも優勝へ近いチームと言えるかもしれない。

◇1組
 セペダ、勝ち越し3点打
キューバ代表    7 = 101030200
メキシコ代表    4 = 001100011
(キ)○ベラ−Sラソ
(メ)●カンピーヨ−オルテガ−ロドリゲス−アヤラ
本塁打  (メ)カントゥ2号ソロ、プレシチ1号ソロ

【今後の日程】 ※日時は日本時間
ゲーム4 韓国日本 18日(水)12:00
ゲーム5 キューバゲーム4敗者 19日(木)12:00

◇2組
 守護神F.ロドリゲス、パーフェクトリリーフ
ベネズエラ代表   2 = 001000100
プエルトリコ代表  0 = 000000000
(ベ)○F.ヘルナンデス−C.バスケス−E.ゴンザレス−R.ラミレス−S F.ロドリゲス
(プ)●スネル−アルバラド−ロメロ−S.リベラ−F.カブレラ−P.フェリシアーノ
本塁打  (ベ)R.ヘルナンデス2号ソロ

【今後の日程】 ※日時は日本時間
ゲーム5 米国プエルトリコ 18日(水) 8:00
ゲーム6 ベネズエラゲーム5勝者 19日(木) 8:00

(石田洋之)